「はな恋」監督が語る菅田将暉&有村架純の魅力

2021/02/08 22:13 Written by Narinari.com編集部

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映画「花束みたいな恋をした」の土井裕泰監督が、“映画を語る”配信番組「活弁シネマ倶楽部」に初登場。MCの映画ライター・SYOを前に、自身の半生や、本作が“挑戦作”となったこと、そして菅田将暉・有村架純の魅力などを語っている。

本作は、東京・京王線の明大前駅で終電を逃したことから偶然に出会った男女の、5年間を描いたラブストーリー。「Mother」「最高の離婚」「Woman」「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」「カルテット」「anone」など、数多くの大ヒットドラマを手がけてきた脚本家・坂元裕二による最新作だ。土井監督は「カルテット」で坂元と組んで以来、映画では初タッグ。主演を務め、等身大の若者像を体現するのは菅田将暉と有村架純。そのほか清原果耶、細田佳央太、オダギリジョー、岩松了、戸田恵子、小林薫ら若手からベテランまで、豪華なメンツが脇を固めている。

トークは、監督の幼少期の思い出話に触れるかたちでスタート。広島出身の土井監督は、映画館が身近にある環境で育ったようだ。数多くの映画を観て過ごしたなか、いまだに記憶に残っているのが、「ディア・ハンター」を初めて劇場で観たときのことなのだという。「電車で観に行ったのですが、帰りは電車に乗る気になれず、歩いて帰りました。家に帰ってからは、『花束みたいな恋をした』の序盤の絹(有村架純)ちゃんのようでした」と、自作を引き合いに出して当時の記憶を振り返る。大学進学のために上京してからは、演劇にのめり込んでいたようだ。

そんな人生経験を経てきた監督に対してSYOは、「幼少期から、カルチャーへの感度がすごく高い方だったのだなと感じます。そういった点は、本作の麦(菅田将暉)くんと通じる部分があるように思うのですが、いかがでしょう?」と問いかけている。これに監督は「初めて台本を読んだときに、『この人たちのことが、とても分かる』と思いました。ただ、僕自身のノスタルジーなどを、あまり彼らに重ねない方がいいんじゃないかとも思いました。あくまで2015年から2020年を生きている若い男女の物語。僕は離れたところから見ている存在であればいいなと」と、初めてシナリオを読んだときのことを振り返る土井監督。

以前、本作について、別のメディアで土井監督にインタビューをしたというSYOは、監督の「これは挑戦作であり、問題作になる可能性がある」という言葉が印象に残っていたようだ。「当初は小規模での公開を想定していたので、坂元さんとは『普段テレビでできないようなことをやってみたい』という共通の考えがありました。ところが公開規模が大きくなり、こういったミニマルなタイプの作品は、結果として挑戦的なものになってしまったんです(笑)」と語る。

坂元が主演の二人に当て書きしている事実にSYOが触れると、「彼らは若手俳優の中でもトップランカーですよね。それでいて、誰ものごく身近なところにいそうな気がするというか……やっぱりそういう感覚を持ち続けられているということが、いまの時代のある種のスターなのだなと思わされます。彼らが表現したものが、その時代を体現しているのかなと。彼ら自身がそういう力を持っているので、僕自身の持つ何かを投影するべきではないと考えました。彼らがやること自体が、いまの時代に繋がっているのかなと思います」と、土井監督は菅田と有村の魅力について語った。



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