EXIT“日本の中絶問題”への想い語る

2020/09/12 13:43 Written by Narinari.com編集部

このエントリーをはてなブックマークに追加


お笑いコンビ・EXITが、9月10日に放送されたニュース番組「ABEMA Prime」(ABEMA)に出演。“中絶後進国”とも揶揄される日本の中絶問題に対する、自身の想いを語った。

番組はこの日、日本における10〜20代の1日当たりの中絶件数が200件以上にのぼるなど、若者の妊娠相談が増える中、“中絶後進国”とも揶揄される日本の中絶問題について、専門家を交えて議論を展開。実際に中絶手術を受けた当事者の声や、中絶の具体的な方法、中絶に対する否定的な声が上がっていることを紹介した。

これを受け、EXITのりんたろー。は「望まない妊娠が増えていることと、中絶の良し悪しを一緒に議論していいのかは疑問」と前置きした上で、「中絶のことで言ったら、友達ともこの議題について話した。WHOが推進している薬の認可が未だに日本では下りない。その一方で、リスクの高い“掻爬(そうは)法”が主流になっている。アメリカみたいに妊娠・出産した生徒だけが通う公立高校があるわけではないし、緊急の避妊薬の販売もしかり、日本の女性の選択肢がやっぱり少なすぎる。そういうところが問題だと思う」と、意見を述べた。

一方、兼近大樹は「中絶することが“絶対悪”だとか言う人もいるが、中絶自体が悪いわけじゃない。中絶をするしかない現状が、すごく悪い。性教育の不足とか、子どもを生むという選択をできない環境とか、そう言った部分に目を向けるべきだとすごく感じる」と持論を語った。

全国で性教育についての講演活動を行っている産婦人科医の遠見才希子さんは「性教育の問題もそうだが、中絶の手法がすごく問題。日本の中絶手術は、実は世界のスタンダードでは全然なくて、世界では30年前から“中絶薬”という飲み薬がある。今はもう70か国くらいで認められていて、手術ではなくて、薬で中絶を行うというのが主流になってきている。ただ、これが日本では認められていなくて、おそらく治験なども行われているので、日本でもいずれ認可はされるが、いろいろなものが遅れている。低容量ピルの認可も40年くらい遅れていたり、アフターピルの薬局販売も海外だと20年前からやっていることが、今の日本ではできていない。中絶の“薬”という選択肢も、今後は認められるとは思うが、普及はしないだろうなという懸念がある」と指摘した。

そうした中、兼近は「中絶前も後も、当事者はすごい罪悪感に襲われる。でも、たぶん男性側は実際に体の変化があるわけじゃないから、罪悪感はだいぶ薄れていると思う。当事者が罪悪感で壊れちゃう理由の一つに、“家庭の美化”みたいなのがすごくあって。“両親がいること、結婚することが幸せ”で、その中で子どももいることが幸せという理想形を作りすぎている。中絶がダメとか良いとか、それ以前に、もっと子育ての多様化みたいなものが一般的になっていくことで、罪悪感とかは薄れていくと感じる」と話した。



TOPへ戻る
このエントリーをはてなブックマークに追加

Copyright © Narinari.com. All rights reserved.