カンニング竹山、学生の奨学金制度改正訴え

2020/08/26 10:33 Written by Narinari.com編集部

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タレントのカンニング竹山が、8月24日に放送されたニュース番組「ABEMA Prime」(ABEMA)に出演。自身の借金経験を踏まえ、学生の奨学金制度改正を訴えた。

番組はこの日、大学生の2人に1人が利用する“奨学金制度”を特集。弁護士になる夢を叶えるため、学生時代に総額1500万円を借り、夢を叶えた今、今度はその返済地獄に苦しんでいるというトモシビさんに話を聞きながら、日本の奨学金制度が抱える課題や改革について議論した。

まず、トモシビさんが司法試験の勉強に専念するため、学費に加えて生活費までも奨学金でまかなっていたことで、総額が1500万円に膨れ上がってしまった経緯を説明。そして、弁護士になった現在、毎月6万2000円の返済に追われていることから「卒業した段階で1500万円の借金がドンと乗っかってくるのは厳しかったし、メンタルにきた」と苦しい胸の内を明かした。

これに対し、番組MCの竹山は「僕は大学に行ってないので奨学金ではないが、20代の時にめちゃくちゃ借金をしていた。お仕事を貰えるようになっても、アルバイトをしながらずっと返済していた。だから、若者が月に2〜3万を生活費から返すというだけでも“地獄”。弁護士になったからって月6万2000円を返済に充てるのは相当キツイ。『精神的にも続かないよ!』と思うし、本音を言うと『逃げちゃえよ!』って思う。このシステムは本当にどうにかしてあげないと」と訴えた。

これを受けて、進行を務めるテレビ朝日の平石直之アナが、自身も奨学金を利用した立場から「これは借金と言えば借金。私も高校・大学と借りていたので、卒業した時に400万円近くの借金があった。返済できたので、今となっては良かったと思えるが、随分マイナスからのスタートだと思う」と当時を振り返った。

すると、ジャーナリストの堀潤氏は「返済計画を立てられない金額だし、まだ将来がどうなるか分からない若者に貸してしまうという“貸す側の構造”に問題があるのでは?」と問題提起。続けて、堀氏が「実際、事前の説明はどうだったんですか?」と問いかけると、トモシビさんは「そういった説明はほぼなかったと記憶しています」と答えた。

これについて、奨学金問題対策全国会議共同代表の中京大学・大内裕和教授は、「ちょっと前までは、借す前の事前説明が不十分だった。学生側に、どういう制度かが、正確に伝わっていない場合がかなりあった。前よりは改善しているが、やはり社会に出る前の高校生や大学生が、『20代で月に何万円返すのが、どれぐらい大変か』を、リアリティーをもって理解することはなかなかむずかしい」と見解を示した。

また、取り立てについて話題が及ぶと、大内教授は「以前は、奨学金は一般の借金とは違うので学生を大事にする、という視点があったが、今は取り立て自体が民間委託されて大変厳しくなっている。以前のように“学生に優しい奨学金”ではなくて、“取り立ての厳しい借金”になっている事が大きな変化」と現状を明かした。

これを受け、黒肌ギャルユニット「blackdiamond from2000」のリーダーとメインボーカルを務め、そのカリスマ性から“令和最強ギャル”との呼び声も高いあおちゃんぺは、「私の中で奨学金って、『学校に行くために支援してくれてる!最悪返さなくていいよ!』みたいなノリだと思ってたが、話を聞いたら“利子”もあるようだし、『それって普通のただの借金だな』って」とイメージの変化を語った。

議論の最後、竹山は「お金の事って人間の考え方を変える。僕の場合は遊んでいた自分のせいだが、借金で火の車だった時に極端に言えば『コンビニ強盗しても借金減るならいいかな…』っていう、おかしな考えも浮かんだ。街を歩いている時でも、『財布落ちてないかな?自販機ぶち壊して金盗ろうかな?』って考えたり、それが当たり前のような感覚になってくる。だから、奨学金の問題はいち早く改善していかないと、本来であれば幸せに暮らせる人が幸せに暮らせない。能力を発揮できる人が発揮できなくなる」と自身の経験に照らし合わせながら、早急な制度改正を訴えた。

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