杉本彩、“ぬくねこ電車”中止に「当然の結論」

2020/03/02 00:39 Written by Narinari.com編集部

このエントリーをはてなブックマークに追加


女優で、公益財団法人動物環境福祉協会Eva代表理事の杉本彩が、2月27日に放送されたニュース番組「AbemaPrime」(AbemaTV)に出演。千葉・銚子電鉄が開催を予定するも、クレームにより中止になった「ぬくねこ電車」について、自身の見解を述べた。

「ぬくねこ電車」は、電車内で猫と触れ合ったり、写真を撮ったりできるイベント企画。しかし、「猫にとって負担がかかりすぎる」といったクレームが寄せられたことで中止となり、番組では今回、この件をフックに動物愛護の“境界線”について議論した。

杉本はまず、「ぬくねこ電車」が中止になったことについて、「当然の結論に至ったということで、本当に良かったなと思います。猫と暮らしてる人ならば説明するまでもなく、これがいかに猫にとって危険でストレスな行為だということが分かると思う。脱走対策はどうなってるんですか?とか。猫ってそもそも外に連れ出すっていうこと自体にストレスを感じやすい動物。騒音もいくら配慮されていると言っても電車ですからありますよね。この猫にとって不快な状況で、何を人間が楽しむんだっていう。人間のエゴ以外の何ものでもない」と、激しく批判した。

動物愛護・動物福祉の観点から発言する杉本に、番組MCでお笑い芸人のふかわりょうは「ペットショップに陳列されている動物たちはもちろん、犬を連れて旅する番組だったり、スマートフォンのキャラクターだったり、ああいうものを素直に受け止められないハートになってしまっている。ただどっかで、私と杉本さんの中で隔たりを感じるのは、私は『やめろ!』とは言えないんですね。もしかしたら、犬を連れて旅をする番組を見たときに、動物を愛でる気持ちが他の人たちの中に生まれるかもしれない。私にとっては直視しづらいことであっても、それが別の人の愛でる気持ちに転化、繋がっているかもしれない。そういうことを想像すると、単純に私の一存だけで『やめろ』というアクションには繋がらない」と、杉本の意見に一定の理解を示しながらも、止めさせるのは過剰であるとの見解を示した。

また、番組では畜産動物に関する話題も触れ、杉本は「食べて(命を)いただくことを否定してない。でも、それまでに動物が不快に感じない、より良く生きられるように人間は配慮しなければいけない。命に感謝があるならば、最低限、生きている限りは動物福祉の観点で配慮するべき」と自身の考えを主張。

これに対しても、ふかわは「フカヒレって、ヒレをスパンと切り落として(体は海に)放り投げる、みたいな。そういうのって聞くとやっぱり胸を痛めますよね。ただその一方でやっぱり我々は畜産動物の命をいただいている。残酷な生き物だと思うんですよ、人間って。であれば、残酷なことを棚に上げて、自分の胸が痛むときだけ発動するのは、すごく言葉が悪いんですが、虫がいいなって思っちゃうんですね。杉本さんに反論してるわけではなく。だから私の中で、そういうアクションはちょっとブレーキがかかる」と、答えた。

レギュラーコメンテーターで慶応大学特任准教授の若新雄純さんは「動物への支配がなくならないのであれば、僕は、正しい支配の仕方をしようとか、モラルがある支配の仕方をしようというよりは、人間がどのような支配をしているのかっていうのを正しく知る。向き合っても、答えは出ないけれども、僕らはこういう支配をして、“可愛がる”とか“美味しい”という経験をしているんだってことを、否定して“やめろ”ではなくて、目の当たりにすることの方が大事だと思う」と、知ることの重要性を語った。

TOPへ戻る
このエントリーをはてなブックマークに追加

Copyright © Narinari.com. All rights reserved.