高齢ドライバーの事故防止に“家族の関わり”が大事

2019/12/22 16:55 Written by Narinari.com編集部

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“高齢ドライバーによる高速道路での逆走”について、自分の家族にも起こりうるとの意識を喚起するべく、「家族みんなで 無くそう逆走」プロジェクトを実施しているNEXCO東日本(東日本高速道路)は12月19日、親の運転を助手席から確認し、運転について家族と話すことを促す活動「助手席孝行」に取り組んでいる日産自動車との対談コンテンツを公開した。

日産自動車は、先進安全技術を用いて事故を未然に防ぐ取り組みとともに、身近な家族が高齢ドライバーの運転を助手席から見守る活動「助手席孝行」を展開しているが、今回の対談では、この活動の経緯や意図、実際の取り組み事例など、高速道路での逆走を防止するうえで家族の関わりの重要性などについて説明している。

「助手席孝行」について、日産自動車 日本マーケティング本部 ブランド&メディア戦略部の堤雅夫さんは「昨今の痛ましい事故を受け、自動車メーカーとして技術以外で何かできることはないのか社内で議論があり、実施にいたりました。運転ミスによる不慮の事故はAIなどの機能で減らしていけますが、機能はあくまで運転を補佐するもの。人が運転する以上、ドライバーに安全運転を呼びかける必要性がなくなることはない、と考えております」とコメント。

そして「この取り組みに参加した日産自動車の社員から『実際に親の隣(助手席)で運転チェックを行うと、注意力や急な状況変化に対し反応速度が昔より衰えていると改めて実感したり、親子で運転について考えられる有意義な時間になった』との声が挙がっています」と、取り組みの効果を語る。

ただ、この取り組みで賛同や共感の声が生まれる一方、「『免許を返納させるべき』など反対意見もあった」とのこと。

実際に免許返納を検討している人もいるが、現在の世の中では、車がないと生活に困る人もいるのが実情で、高齢ドライバーの運転に必要な判断力を家族で簡単にチェックできる「運転ここに注目リスト」などにより啓発を行うNEXCO東日本の担当所は、「生活環境面や健康面、運転技術なども含めた親の現状を家族で知ろうという動きが生まれれば良いかなと思います」と語っている。

また、日産自動車は、自動運転化技術は事故を減らすだけでなく、増え続ける高齢ドライバーにも安心して運転できる環境を提供できると考え、昨今話題になっているペダルの踏み間違い事故にも早くから対応を実施。世界で初めて踏み間違い衝突防止アシストを市場に導入している。

同社の堤さんは「年齢を重ねるにつれ運転能力に衰えがみえるということを受け止め、その中でご自身がドライビングを楽しむためにどういう点に注意をすればよいのか、あるいは先進装備を備えた車がどのように事故を防いでくれるのかなどを考えて、ドライブを楽しんでいただきたいと思います」「ただし、技術面はあくまで高齢ドライバーの運転をサポートするだけです。安全運転はドライバー自身にかかっておりますので、ぜひご家族での呼びかけを通じて、クルマのある暮らしを楽しんでいただきたいと思います」と呼びかけている。

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