ピクサーで働きたい人へ、面接の“心構え”とは

2017/11/27 14:46 Written by Narinari.com編集部

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「トイ・ストーリー」や「モンズターズ・インク」「ファインディング・ニモ」など、数々のヒット作を生み出してきたピクサー・アニメーション・スタジオ。そんなピクサーで働きたいと、憧れを抱いている人もいることだろう。そこで、今回は実際にピクサーで働く日本人クリエイターに、ピクサーの面接に臨む上での“心構え”などを聞いてみることにした。

2001年に渡米した原島朋幸さんは、語学学校で英語、Academy of Art University(サンフランシスコ)でキャラクター・アニメーションを学んだ後、2006年から2015年までドリームワークスに勤務。“ピクサーライフ”をスタートさせたのは2015年3月からだ。

キャラクター・アニメーターである原島さんは、11月22日にMovieNEXが発売されたディズニー/ピクサーのアニメーション映画「カーズ/クロスロード」の制作にも関わっており、同作では主人公マックィーンがスモーキーとトレーニングするシーンなどを担当。具体的には、監督のショット・ブリーフィング(このショットではキャラクターはどのようなことを考えているのか、このショットの後にキャラクターはどこへ行くのかなどの詳しい状況説明)を参考に、レイアウト・アーティストが作った“大まかな動き”に、よりリアルで細かい動きをつけていく。原島さんの作業は、“カーズワールド”としてのリアルさを追求していく上で絶対に欠かせないピースのひとつだ。

そんな原島さんがこれからピクサーを目指す日本人クリエイターに伝えたいことは、会社が要求してくる「スキルを身につけているのは当然」ということ。その上でピクサーが重視するのは「人間性」と断言する。

「ピクサーの面接では、複数人のアニメーターが出席する面接を何回か行うのですが、面接が終わった後に彼らは『どう? あの人と一緒に仕事をしたいと思う?』などと話し合うんです。面接に呼ばれる時点で、スキル面では会社の要求するレベルに達していることがほとんどでしょうから、やはり人間性が大事になると思います」と語る。

また、「イエス、ノーをはっきりさせることも大事」とも。意思表示をはっきりさせないと、担当者から「この人はわかっているのか、わかっていないのかがわからない」と判断されてしまうそうで、「曖昧な返事でお茶を濁すよりは、(例え問われた問題がわからなかったとしても)『わかりません』『その点に関しては自分の意見はありません』などと、はっきりと返事することが大事です」とし、逆に意思表示をはっきりさせれば、「マイナス評価にはならないと思います」とアドバイスをくれた。

実際、原田さん自身もシャイな性格であるそうで、ピクサーでは自分の意見を相手にしっかり伝えることを心がけているという。面接官を不快にさせず、かつ自分の意思や意見をはっきり伝えることはなかなか難しいことだが、原田さん曰く、コモンセンス(社会人としての常識)は日本もアメリカもそう変わらないらしいので、「アメリカだから、ピクサーだから」などと過度に心配する必要はないのかもしれない。

「ピクサー作品に関われるのは誇らしい」と自信を持って答えてくれた原島さん。直近の夢は「トイ・ストーリー」の新作でバズ・ライトイヤーとウッディ・プライドのアニメーションを担当することだ。

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