映画配給会社のアップリンクは1月22日12時から、2011年4月に公開したドキュメンタリー映画「100,000年後の安全」の本編吹き替え版(ナレーション:田口トモロヲ)全編をYouTubeで無料配信(//www.uplink.co.jp/100000/2014/)する。期間は2月10日12時まで。
今回の無料配信は、2月9日に投票が行われる東京都知事選挙で“脱原発”が争点のひとつとなっていることを踏まえ、「イデオロギーを越えて原子力発電所について考える映画」(同社より)として、無料配信するもの。
本作は原発から生まれる高レベル放射性廃棄物の処理を巡り、未来の地球の安全を問いかける問題作で、映画の中ではフィンランドの最終処分場「オンカロ」が描かれている。フィンランドは脱原発国ではなく、現在4基の原子炉が操業中で、今後2基を建設予定。総発電量のうち原発による電力は約30%だ。その上で高レベル放射性廃棄物、いわゆる“核のゴミ”を出すならその処分まできちんとしよう、トイレのないマンションではなく、マンションにはトイレを作ろうと、世界で初めて地下処分場選定を最終決定した。
この処理場、通称「オンカロ」は2020年に操業開始を予定しており、最大9,000トンの核のゴミを収容可能。原子炉1基からは年間約20トンの核のゴミが排出されるため、合計6基の原子炉で50〜60年間運転する場合に発生する量の受け入れに対応できることになる。
ちなみに、日本には50基の原子炉があり、現在すべて運転停止中。また、これまでの核のゴミは地上に保管されている。