2009年、当時13歳だった娘から「通学に使える一輪バイクが欲しい」とねだられたことをきっかけに、米国のある男性は、新たな乗り物「RYNO」を考案した。周囲の注目も集める中、男性は実用化に向けて日々開発・研究に没頭。そして先ごろ、「今年8月にビッグニュースがある」と公式サイト上で発表。4年の開発期間を経て、ついに「RYNO」を市販する運びになったそうだ。
英紙デイリー・メールやメトロなどによると、電動一輪バイク「RYNO」を開発したのは、オレゴン州ポートランドにある「RYNOモータース」の創業者で、CEOのクリス・ホフマンさん。4年前、彼はゲームに出て来た一輪バイクを見た娘から「学校に乗って行ける一輪バイクを作って欲しい」とねだられ、その気になった彼は製作に乗り出したという。そして開発したのが、今年8月に市販化予定の「RYNO」だった。
「RYNO」とはどのような乗り物なのかは、開発段階の昨年3月15日に公開された「RYNO Motors Full Story」(//www.youtube.com/watch?v=Z1YoCfm7nxU)を見ればよくわかる。走行方法はセグウェイと似ていて、体を前に出すと加速、後ろに重さをかけると減速する仕組みだ。また、安定感を感じさせる太いタイヤの中には、姿勢が前後左右のどちらかへ極端に傾きそうになると、自動的にバランスを取って姿勢を戻す自動制御装置を搭載。このため、多くの人は1時間も練習すれば乗り方に慣れると、ホフマンさんは話している。
最高時速は25マイル(約40キロ)で、特に街中を走っているときは「12.5マイル(約20キロ)」に制御されるとされ、自転車のようにちょっとした外出時での使用を見込んでいるそう。斜度30%までの坂道なら走行可能で、目的地に着いたら通常の自転車用駐輪場に停められ、また、車体が小さいのでマンションのエレベーターや電車などにも持ち込めるとして、特に都会で生活する人には多くの場所で利用できる、便利な乗り物というコンセプトだ。
RYNOモータースでは、先ごろ公式サイト上で「8月にビッグニュースがある」と発表。この半年間で、製造体制の確立や経営スタッフの募集など、会社運営面での準備を進めてきたと説明しており、いよいよ「8月にRYNOを市場へ投入する準備が整った」としている。気になる1台の値段は「2,250ポンド(約34万円)」とやや高めではあるが、果たしてどのような売れ行きを見せるのか、大いに気になるところだ。