新コースターで人形手足飛ぶ、3月のオープン目前に英遊園地が欠陥公表。

2012/01/26 19:56 Written by Narinari.com編集部

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どこの遊園地でも、人気アトラクションの1つとなっているジェットコースター。多くの客がそのスリルを楽しめるのは、大前提として遊園地の徹底した安全対策があるからだ。そのため、新しいコースターの導入にあたっては、綿密な計画のもとに安全なコース設計をするはずなのだが、英国のある遊園地では今年3月のオープンを間近に控え、まさかの事実を公表した。完成したコースで試運転を行ったところ、乗せたマネキン人形がコース脇の建物に当たり、手足が吹き飛んだのだ。

この遊園地は英南部サリー州にある「ソープ・パーク」。スリルを最大の売りにするこの遊園地は、「英国で2番目の来場者数」(英紙デイリー・ミラーより)を誇る人気遊園地で、ジェットコースターも豊富に揃えられ、毎日多くの客を楽しませている。また、2010年にはホラーハウスのオープンに合わせて、ハウスの演出に使うために“最も臭いおしっこコンテスト”を開催するなど、話題作りにも定評がある遊園地なのだが、今回に限っては違う意味で世間を騒がせてしまった。

英紙デイリー・メールによると、今回問題が発覚したのは、3月15日にオープンする予定の新しいジェットコースター「ザ・スウォーム」。レールの左右にそれぞれ2列ずつ、吊り下げ式のシートが用意されたこのコースターは、ソープ・パークが2年の歳月と2,000万ポンド(約24億円)をかけて開発を進めてきたという、期待の新アトラクションだ。

ところが先日、各シートにマネキンを乗せて行われた試運転で、よもやの欠陥が発覚。時速100キロのスピードでコースを1周させると、左右両端最前列に座らせたマネキンの手足が、揃って半分飛んで無くなっていた。その原因はコース脇に設置した廃墟の教会にあったという。この建物はジェットコースターのコンセプトに合わせて設置され、本物の教会を持ち込んで改築したもの。しかし、教会の建物があまりにコースに近くなり過ぎたため、両端最前列に座ったマネキンの手足が接触し、飛ばされてしまったそうだ。

これによりソープ・パークは緊急チームを作り、教会の修繕と安全対策の再検討を実施。現在は「対策は万全」(デイリー・メール紙より)だと自信を示している。今回の欠陥について、ソープ・パーク側は「客のスリルに対する欲求を追求した結果、建物との距離をギリギリまで縮めてしまった」ことが原因だと説明した。

話題作りには事欠かないソープ・パークとあって、今回の欠陥公表は「オープンを前にした派手な宣伝か?」(デイリー・メール紙より)との見方も少なくない様子。実際、多くの英メディアが今回の話を大きく取り上げたとあって、良くも悪くも「ザ・スウォーム」の注目度はさらに高まったことは間違いなさそうだ。



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