夜のピンポンダッシュで悲劇、12歳の少年が激怒した男性に銃撃され大けが。

2011/06/21 15:06 Written by Narinari.com編集部

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用もないのに他人の家の呼び鈴を鳴らし、そそくさと逃げるという、何ともハタ迷惑なイタズラのピンポンダッシュ。大人になって振り返れば、「なんであんなことを……」「悪いことをした」と誰もが感じるところだろうが、子どもの頃にやってしまった経験があるという人もいるかもしれない。先日、米国では、そんなピンポンダッシュを巡る悲劇が起きた。少年たちのピンポンダッシュに激怒した住人の男性が、散弾銃を1人の男の子の背中に向けて撃ち命中。男の子は大けがを負ってしまったのだ。

この事件は6月13日の夜10時頃、ケンタッキー州ルイビルで発生。米放送局FOX系列WDRBなどによると、夏休みに入り、外で夜遊びをしていた12歳の少年グループはこの日、近所の家々に近付いてはピンポンダッシュをしていた。彼らは前の夜もこの遊びを繰り返し、住民たちの中には「いら立ちを募らせていた人もいた」(米紙ニューヨーク・デイリーニュースより)という。そして、その迷惑に気付かずに少年たちが遊び続けているうちに、怒りを爆発させた1人の男性が度を超えた対応をしてしまった。

この日、彼らにピンポンダッシュをやられた56歳の男性は、直後に散弾銃を持って外に出ると、近くにいた少年の1人を背後から銃撃。弾が命中した少年は、散らばった小さな弾が両肺に穴を開けるほどの大けがを負った。この後、目撃した近所の住民らによってすぐに警察へ通報され、男性は逮捕。撃たれた少年は病院に運ばれて治療を受け、現在は退院の見通しが立つまで回復しているという。

事情を聞いたという少年のおじによると、少年は父親に「いたずらには関わっていない」(WDRBより)と説明。無関係ながら事件に巻き込まれたとする少年の家族は、男性に対して「医療費を含む損害賠償を請求」する訴訟を起こしたそうだ。ただ、加害者の男性は裁判所に出廷した際に「外にいた連中を遠ざけたかっただけ」(米放送局ABC系列WHAS-TVより)と語り、命中が意図的でないと殺人未遂の容疑を否認。無罪を主張している。

迷惑を被ったとはいえ、子どものいたずらに銃で対応した男性の行動はやり過ぎのようにも。しかし一方で、男性に同情する声も出ており、米メディアでは双方の声が紹介されている。

子どもたちを知る近所の住民は、「彼らは皆、本当にいい子たちなんだ」(米紙ルイビル・クーリアージャーナルより)と少年グループを擁護。自分の家もいたずらをされた経験はあるとしながらも「子どもは子ども」との見方を示し、いたずらを大した問題とは捉えていないという。この住民にとっては、この程度のことで男性がなぜ銃を持ち出してしまったのか、未だに理解に苦しんでいる様子だ。

反対に男性の行動を理解する声は、例えばあるラジオ番組がこの件についてリスナーから意見を募集したところ、男性の立場で事件を考える声がいくつも寄せられた。あるリスナーは、実際にいたずらをした少年らに対して「男性の土地に入ってはいけないでしょ」(WHAS-TVより)、また別のリスナーは「彼らのように遅い時間に出歩いていること自体が論外」(同)との意見もあったという。

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