トルシエ氏率いるチームは4連敗で最下位、巻選手は怪我のため帰国。

2011/05/02 13:44 Written by Narinari.com編集部

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元日本代表監督のフィリップ・トルシエ氏が監督を務め、元Jリーガーの巻誠一郎選手と楽山孝志選手が所属している中国のプロサッカーチーム・深セン。日本の一部サッカーファンの間では、日本にゆかりのある彼らが中国でどのような活躍をするのか注目されているが、現時点では予想以上に厳しい状況に置かれているようだ。深センは第5節終了時点で1勝もできず、最下位に沈んでいる。

4月29日、中国スーパーリーグ(1部リーグ)は第5節を迎え、深センはアウェーで杭州と対戦した。深センは24日に行われる予定だった第4節の江蘇戦がホームスタジアムの工事の関係で延期となっていたため、第3節の上海戦以来の試合。また、トルシエ監督と巻選手は現在帰国中で(トルシエ監督は私用、巻選手は怪我のため)、楽山選手のみが出場することになった。

試合序盤は深センが積極的に攻撃を仕掛け、前半27分にはニュージーランド代表FWのクリス・キレン選手がシュート。しかし、シュートはわずかにクロスバーを越えてしまう。すると前半32分には、反撃に出た杭州がセンターサークル付近からの華麗なロングパスを受けたFW范暁東選手がゴールを決め、杭州が先制点を奪う展開となった。

そして続く38分、杭州はセンターサークル近くからスルーパスを通し、ホンジュラス代表FWのルイス・ラミレス選手があっさり追加点。2点ビハインドとなった深センはプレーがさらに雑になり、後半25分過ぎに1点を返すのが精いっぱいだった。

これにより深センは4連敗。ボール支配率こそ互角だったものの、ひとつひとつのプレーの質の差が如実に結果として現れた格好だ。ただ、この試合、深センにとって唯一の救いとなったのは、4戦目にして初得点を叩きだしたことかもしれない。

MFとして先発出場した楽山選手のプレーは、チームメイトとの意思疎通がまだうまくいっていないのか、先制点を奪われたシーンでは痛恨のミス。相手方の先制点をお膳立てすることになってしまった。攻撃面では後半にペナルティエリア内からシュートを放つシーンが見られたが、それ以外は特に目立った活躍もなく。テレビ解説者からは「(楽山選手は)何の役に立つのか?」と激辛な批判まで浴びてしまった。

トルシエ監督はもちろん、巻選手と楽山選手も地元では“助っ人”外国人選手として開幕前から大きな期待がかけられている。そのため、いまだ勝利はおろか、引き分けすらない状況では、彼らに対する評価が厳しくなるのは当然のことだろう。

なお、帰国中のトルシエ監督と巻選手だが、トルシエ監督は5月3日に中国に戻る予定。巻選手は怪我の具合次第で、復帰はもう少し先のことになりそうだ。

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