ダメ彼氏の性格が脳出血で一変、家庭的で“酒を欲しない人”に。

2010/10/03 09:09 Written by Narinari.com編集部

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脳は、心身両面をコントロールする司令塔。ここに重大なダメージを負うと、ほかに問題はなくとも体に深刻な影響を引き起こしてしまう、動物にとって最も重要な箇所のひとつだ。未だ解明されていない謎もある複雑な仕組みを持つ脳だが、時にダメージを受けたことが思わぬ結果を導くこともある。

英紙デイリー・メールやスカイニュースによると、英マンチェスターにほど近い、ダービーシャー州ハドフィールドで暮らす44歳の男性ケン・メリーウェザーさんは、交際相手の47歳のトレイシーさんを困らす、いわゆる“ダメ彼氏”。年齢的にも落ち着いた大人の交際が求められるところだが、2人の間にはケンさんの飲酒が大きな問題となって立ちはだかっていた。

「仕事の後は、たいていパブに直行していた」(スカイニュースより)というケンさんは飲み始めると止まらず、朝方2時、3時の帰宅は当たり前。家に帰ってはトレイシーさんを罵り、口論が絶えなかったそうだ。それでも交際は続けていたトレイシーさんだが、この問題が彼との結婚を思いとどまらせる大きな要因となっていた。

ところがある日、そんなケンさんに命の危機が訪れる。その日もいつものように夕方から大量の酒を飲んで帰宅したところ、翌朝、床に倒れているケンさんをトレイシーさんが発見。脳出血を起こし、その時点で呼吸が止まっていたほどの深刻な状態で、トレイシーさんが蘇生術を施すほどだった。

その後、彼女の対応も幸いしてか、彼は一命を取り留めた。しかし、脳には大きなダメージが残り、その影響は「記憶の50%〜70%が無くなった」ほど。基本的な動作さえままならない状態になり、彼は歩行や会話といったリハビリをして、もう一度「学ぶ必要があった」という。ある意味、一度人生がリセットされたケンさん。リハビリは決して楽ではなかったはずだが、今回の試練は何も悪いことばかりではなかった。

彼が失った記憶には、これまで問題となっていた飲酒の経験も含まれていたらしく、体調が戻ったあとは“酒を欲しない人”に一変した。これには、長く悩まされてきたトレイシーさんも大喜び。飲んだくれの暴れん坊が、今では裁縫や料理もこなす家庭的な人間になり、彼女は「周囲の男よりも素敵になった」と、その姿に惚れ直している。

問題が無くなった2人はその後結婚。先日、英メディアに掲載された写真には、夫婦として幸せそうな表情を浮かべている。命に関わる病気は避けて通りたいものだが、「トレイシーは病気がいい人に変えたと言うよ」と話すケンさんには、このくらいの荒療治が必要だったのかもしれない。

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