夏なのに「寒い」とズボン17本重ね着、特殊な病に悩まされる男性。

2010/07/27 15:48 Written by ナリナリ編集部

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一年で最も暑い季節、夏。街では薄着で歩く人々ばかりのこの時期でも、特殊な病気のせいで極端な厚着をしなければ生活できない男性が中国にいる。「常に寒さを感じる」というこの男性、少しでも温かいところへと南の島に引っ越した経験もあるそうだが、それでも大した効果は得られなかった。また、周りに同様の病気で悩む人がいないことも、男性をさらに苦しめているそうだ。

この病に苦しんでいるのは53歳の呉利軍さん。中国紙鄭州晩報によると、河南省鄭州市で暮らす呉さんは、十数年前に引いた風邪をきっかけに「異常な寒さに襲われる」奇病にかかってしまった。

呉さんは夏が来ようと、どんなに暑くなろうと、その不思議な病気のために重ね着をしなければ生活することができない。7月の暑さの中でも上半身はジャンパーと毛糸のセーター、下半身にはズボンを17本も重ね着している。また、靴下も13足重ねてはき、皮靴には綿をかぶせているそうだ。

そしてズボンがあまりにも重いため、ズレ落ちないように腰回りには鉄の管を通し、さらに丈夫な皮紐を肩にかけることで何とか歩ける状態になっている。もちろん、就寝時も寒さ対策に布団を7〜8枚かけなければ寒くて眠ることもできない。それでも足りないときは、毛糸の帽子とマフラーを身に付けて寝るという。

何よりも気の毒なのは、呉さんはこの病気が原因で家庭が崩壊、仕事も失ったことだ。呉さんは弁護士の資格を保有していたが、それさえも水の泡となってしまった。自ら生活費を稼ぐこともできず、貯金と友人からの援助で、この14年間を何とか過ごしてきたという。

呉さんはこれまで自分の特殊な病気について多くの医師に診てもらったが、これといった治療法は見つからず。「風邪です」「精神の病です」と言われるばかりで、何度病院に行っても症状が改善することはなかった。

確かなのは呉さんの病気は近代医学でもそう簡単に治療できるものではないということ。中には“漢他病”という病に症状が似ているとの報告もあるようだが、何かしらの治療法が早く見つかり、呉さんに平穏な日常が訪れることを祈るばかりだ。

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