3年間で6回も隕石が落ちた家、住民の男性は「宇宙人に狙われている」。

2010/07/21 12:32 Written by ナリナリ編集部

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宇宙から頻繁に飛来するものの、その多くは大気圏で燃え尽きるか海上に落ちる隕石。地球の表面積の7割が海であることを考えれば、陸地に落ちる可能性はそれほど高くはなく、ましてや特定のエリアに落ち続けることは考えにくい。しかし、ボスニア・ヘルツェゴビナには、2007年からの3年間で6回も隕石が落ちてきた家がある。通常、1回でも隕石が家を直撃すれば珍しい事象と言えるが、6回も襲来に遭っている住民の男性は「明らかに宇宙人に狙われている」と考えているそうだ。

宇宙人に狙われている(?)家に住むのは、ボスニア・ヘルツェゴビナ北部プリイェドル近郊の村のRadivoke Lajicさん。Lajicさん宅に最初に隕石が落ちてきたのは2007年11月。2008年にこの件を伝えた英紙デイリー・テレグラフによると、Lajicさんは最初の隕石が落ちて以来、わずか半年の間にさらに4つが「家にぶつかった」と主張していた。これらの石は、いずれもベオグラード大学の研究者によって隕石と認められたそうだ。

同紙は隕石が家に当たる確率を「数十億分の1」としている。Lajicさんの家は半年の間に「数十億分の1」のストライクに5回も見舞われたという、極めて珍しいケースと言えるわけだ。幸い落ちてきた隕石はどれも大きなものではなかったが、それでも家へのダメージは避けられない。そのため、Lajicさんは隕石の1つをオランダの大学へ売却し、そのお金で隕石落下に備えて家の屋根を鋼で補強したとも語っている。備えあれば憂いなし、万端の準備を施したLajicさんの家には5回目の落下以降、隕石が落ちてくることはなくなった。

ちなみに、Lajicさん宅に隕石が落ちてくるときは、いつも雨が降っているという共通点があるらしい。「雨が降っていると、また当たるのではないかと心配して眠れなくなる」と語っていたLajicさん。5回目以降はパッタリと隕石落下はやみ、最近はさぞ平穏な時間を過ごしていたと思われるが、先月のある雨の日、ついに沈黙を破り6回目の襲来がやってきた。

英紙サンでは今回の石も「ベオグラード大学によって隕石と確認された」と伝えており、「なぜその家に落ち続けるかを解明するため、磁場を調査している」としている。思わぬ襲来を受け続けるLajicさんは、「私は明らかに宇宙人に狙われている。私が彼らを悩ませることをしたのかも分からない」と困惑。ただ、悩んでいるだけ……というわけではないようだ。

隕石襲来の話が世界各地に広がったおかげで「世界中から興味を持つたくさんの人に出会えた」と、隕石が家族に幸せをもたらしたとも考えているという。今後、Lajicさん宅の裏庭に小さな博物館も建設する予定で、さらに多くの人に訪れてもらい、交流が持てることを期待しているそうだ。

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