英王室への苦言から半年、110歳のもとに新しい誕生日カード届く。

2009/11/25 23:38 Written by Narinari.com編集部

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英オックスフォードシャーの養老施設に住むキャサリン・マスターズさんは、先日、110歳を迎えたご長寿の女性です。このマスターズさん、今年5月に英メディアでちょっとした話題を呼びました。

英国では100歳を迎える国民には、エリザベス女王から誕生日カードが届きます。そして105歳を過ぎると毎年届くようになり、マスターズさんは過去数年間、誕生日が来るたびにエリザベス女王からのお祝いを受け取ってきました。

しかし、マスターズさん。このお祝いに“ケチ”をつけたのです。それは過去に贈られたカードに印刷されているエリザベス女王の写真に不満を抱いたため。実は、エリザベス女王が身に付けている衣装が毎年同じものだったことから、バッキンガム宮殿宛てに違う装いを求める手紙を送ったのでした。 

王室に届いた一般国民からの苦言。普通に考えればスルーされてしまいそうなものですが、英王室はこの苦言を真摯に受け止め、しっかりとした対応を見せました。マスターズさんの住む施設「グランジ・ケア・センター」に、エリザベス女王の孫にあたるウィリアム王子を派遣。王子を介して、マスターズさんに謝罪のメッセージを伝えたのです。この様子が新聞などで報道され、マスターズさんは一夜のうちに“時の人”となりました。

ちなみに、このときウィリアム王子とマスターズさんは、しばらく腰を下ろして、女王のことやウィリアム王子の料理の腕前などについて楽しく会話。ウィリアム王子がマッシュ・ポテトの作り方を説明すると、マスターズさんは「フォークを使って、ポテトをふんわりとさせなきゃいけませんよ」とアドバイスする一幕もあったそうです。

そしてウィリアム王子は、今後は違う女王の肖像写真を使うと約束。その後、7月にバッキンガム宮殿で開かれたパーティにマスターズさんが招待されるなど、英王室とマスターズさんの“交流”は続きましたが、このたび110歳を迎えたマスターズさんのもとには、リクエスト通り、従来の黄色の衣装とは異なる、薄い青の衣装を着たエリザベス女王のカードが届きました。 

ウィリアム王子に会った際に、「(今までの)黄色い衣装はもういいから、白か青い衣装がきっとお似合いになるはず、と女王様に伝えて下さい」(英放送局BBCより)と話していたマスターズさん。その言葉通りの衣装を着るあたりにも、英王室の、そしてエリザベス女王の“粋”が感じられるエピソードと言えそうです。

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