81年間連れ添った仲良し夫婦、妻に手を握られながら101歳夫が他界。

2009/09/03 12:49 Written by Narinari.com編集部

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今年5月、英国のある老夫婦が注目を浴びた。夫フランク・ミルフォードさんと妻アニータさん。2人は5月26日に81回目の結婚記念日を迎え、順調にいけば来年2月11日に英国の「最も長い結婚生活」の記録を更新すると話題を呼んだのだ。しかし9月1日、夫のフランクさんが老衰のため101歳で他界。最後は妻に手を握られながら天国へと旅立った。夫婦として81年間、交際期間を含めれば83年間ともに人生を歩んだ妻は動揺しているという。

ミルフォード夫妻が結婚したのは1928年5月26日。日本で言えば昭和3年に当たり、第2次世界大戦はおろか、昨年の金融危機の際に「100年に1度の大不況」の表現で注目を集めた1929年の世界恐慌よりも前のことだ。ダンスパーティーで知り合った2人は、2年の交際を経て20歳と19歳の若さで結婚。以後81年を経た現在も互いの手を握り合い、5月に英メディアのインタビューに答えた際には、“仲良し”の秘訣を「もめ事は寝る前に解決すること。毎晩キスを交わし、ベッドに入る前には抱きしめ合っている。それこそが私たちの黄金律」と明かすなど、誰もがうらやむ仲睦まじい夫婦だった。

ともに100歳を超えていた2人は、昨年の時点で、存命中の夫婦としては英国一の「最も長い結婚生活」記録を更新している。過去までさかのぼっての記録では、1809年5月4日〜1891年1月19日の81年260日間に渡って夫婦生活を送ったモーガン夫妻が英国一で、ミルフォード夫妻がこの記録を破れるかどうかに注目が集まっていた。ちなみに、ギネス・ワールド・レコーズに認定されている世界最長の「最も長い結婚生活」は、インドの夫婦が作った1853年から1940年までの86年だという。

結婚記念日以降は平穏な生活を送っていた2人だったが、フランクさんが体調を崩したのは3週間前のことだった。76歳の息子は「3週間前から食欲がなくなり、食べ物を口にしなくなった。それでみんな寿命なんだとわかったんだ」(英放送局BBCより)と、家族は覚悟をしていたそう。また、息子は衰弱するフランクさんが、そうした中でも「ユーモアを失わなかった」(英紙デイリー・メールより)と語り、最後の最後まで周囲と明るく接していたことを明かしている。

81年もの時間をともに過ごしたパートナーを失ったアニータさんの悲しみは計り知れないが、今後は2人の子どもと5人の孫、7人のひ孫に囲まれながら、少しでも長い人生が送れるよう願いたい。

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