「ノートパソコンは高い」と言われたのはもう昔の話。機能を絞って低価格にしたネットブックの登場が弾みとなり、今ではすっかり「ノートパソコンは安い」というイメージが定着してきている。それに伴ってノートパソコンのユーザー層が拡大、モバイル環境で利用するユーザーも増えてきているが、そうした中、ビジネスマンはどのようにパソコンを利用し、また、どのような機能を求めているのかを日本エイサーが調査。結果を公表している。
この調査は「PCの使用に関する調査」と題し、20歳から49歳の男女500人を対象に行われたもの。まず、モバイルパソコンを購入する際に、通信機能を備えたモバイル端末(携帯電話やPHSのデータ通信カードなど)を同時に購入するかどうかを聞いたところ、27.6%は「PCとモバイル端末をセットで購入する」と回答。また、29.6%は「モバイル端末搭載モデルのPCを購入する」と回答しており、約6割の人がモバイルパソコンの購入時に、通信環境を整えていることが分かった。
次に、インターネットに接続していない、もしくは接続できない状態でもモバイルパソコンを利用することがあるかどうかを聞いたところ、「はい」の回答は65.8%に上った。オフラインの状態における用途としては、「Word,、Excel、Power Point等のソウフトウェアの閲覧・入力・修正のため」が80.2%とダントツの数字となり、以下、「メモ帳代わりに使用するため」(10.6%)、「保存されているデータ(音楽、映像など)やDVDを鑑賞するため」(6.4%)、「時間つぶしにPCに入っているゲームを楽しむため」(1.8%)と続いている。
モバイルパソコンをインターネットに接続する方法としては、データ通信カードなどのモバイル端末のほかに無線LANスポットを利用する方法もあるが、そうしたスポットをよく利用するかどうかをたずねたところ、「そう思う(=よく利用する)」は11.4%、「ややそう思う(=やや利用する)」は37.1%となり、外出先でパソコンを使う機会の多いビジネスマンであっても、無線LANスポットの利用は半数に満たない結果となった。
そして利用シーンとして、モバイル通信が自由に使えたら便利な場所をたずねたところ、トップは「カフェ」(72.4%)に。以下、「新幹線」(67.6%)、「駅のコンコース」(46.2%)、「飛行機」(42.6%)、「レストラン」(39.6%)、「在来特急」(38.0%)、「公園」(28.6%)、「タクシー」(17.8%)、「バー」(8.4%)と続いている。出張先で利用するホテルなどは通信環境が整っていることが多いが、そこに至るまでの過程でも通信環境が欲しいと願うビジネスマンが多いことがうかがえる。
さらに、モバイルパソコンに求める“持久力”(=バッテリー駆動時間)については、「外出や会議等で一日のほとんどを自分のデスクで過ごさない日に、頻繁に使用したとしても充電が持つだけの持久力を求める」との回答が第1位に。ただ、実際にはその要望に応えるだけの“持久力”を有してはおらず、「使用の際には、ACアダプターを一緒に持ち歩いている」という人が74%を占めている。
ちなみに、モバイルパソコンを持ち運ぶ際の許容重量は、「1kg未満」(34.7%)、「1.5kg未満」(34.4%)、「2kg未満」(21.1%)と続いたことから、許容範囲の一つの目安は「2kg」以内であると見て良さそうだ。