リメイク続く米映画界、「ネバーエンディング・ストーリー」なども浮上。

2009/02/27 23:54 Written by コジマ

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続編やリメイク作品の比率が増え、「ネタ切れ」を指摘する声が上がって久しい米映画界。近年は「リング」(中田秀夫監督)や「Shall we ダンス?」(周防正行監督)など日本映画のリメイクも続いており、今年度のアカデミー賞で外国語映画賞を獲得した「おくりびと」(滝田洋二郎監督)にもすでにリメイク話が持ちかけられている。

こうした中で、1985年に日本でも公開され好評を博したファンタジー映画「ネバーエンディング・ストーリー」などにリメイクの計画が浮上していることが明らかになった。このニュースを報じている米芸能業界紙ハリウッド・リポーターによると、「ネバーエンディング〜」のリメイク権はレオナルド・ディカプリオが所有する製作会社「アッピアン・ウェイ」などが獲得したという。

「ネバーエンディング〜」は、ドイツ人作家ミヒャエル・エンデの児童文学「はてしない物語」をウォルフガング・ペーターゼン監督が映画化したもの。いじめられっ子の少年が本の世界に入り込み冒険を繰り広げるというファンタジーで、少年と心を通わせる白いドラゴン「ファルコン」との飛行シーンは多くの観客の心をとらえた。

日本のアニメ映画「アキラ」のリメイクも準備中のアッピアン・ウェイは、「インディ・ジョーンズ」シリーズや「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」などの製作総指揮を務めたキャスリーン・ケネディとフランク・マーシャルによる製作会社「ケネディ/マーシャル」とともに、「ネバーエンディング〜」のリメイク権を獲得。両社はすでに、オリジナル作品を配給したワーナー・ブラザースとの協議に入っているようだ。監督や脚本家など何も決定していない状態だが、ワーナー側は「ハリー・ポッター」のようなシリーズ化する狙いもあるのだとか。

「ネバーエンディング〜」は第1作が大ヒットしたものの、続編が公開されるたびに興行成績が下降し、第3作は第1作の10分の1まで落ち込んだ。また、第1作は製作をめぐって原作者のエンデと訴訟問題にまで発展している。原作の翻訳を手がけた日本人女性と結婚したエンデは親日家で知られ、第1作の監督に黒澤明を希望していたともされている。エンデはすでに他界しているが、リメイク作品がどのような仕上がりになるのか注目だ。

一方、90年に公開されたアーノルド・シュワルツェネッガー主演のSF映画「トータル・リコール」のリメイク計画も浮上している。テレビドラマ「プリズン・ブレイク」などを手がけたプロデューサーのニール・モリッツがコロンビア映画と交渉中で、現在は交渉の最終段階にあるという。

いずれも視覚効果でも話題となった作品だけに、最新の映像技術でさらに美しいシーンが生み出されることに期待が高まる。しかし、ともにオリジナル作品が根強い人気を誇っているため、ハリウッド・リポーター紙電子版のコメント欄にはリメイクへの反対や不満をあらわにする読者の声が殺到しているようだ。

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