第51回グラミー賞で英出身アーティストが席巻、日本勢は受賞ならず。

2009/02/09 21:38 Written by コジマ

このエントリーをはてなブックマークに追加


音楽界最大の祭典として、米国だけでなく世界から注目を浴びるグラミー賞。1958年開始とその歴史は古く、かのビートルズも第7回授賞式(64年開催)で最優秀新人賞を手にした。ただ、あくまでも米国内の音楽賞のため、世界的な流行が反映されるとは限らない。00年前後から英国出身のアーティストが世界を席巻しているが、それが反映されたのはエイミー・ワインハウスが5部門を制覇した昨年度だ。

51回目を迎えた今年度は前回以上に英国出身アーティストが多数ノミネートされており、2月8日に開催された授賞式では最多5部門受賞したロバート・プラント&アリソン・クラウスをはじめ、3部門に輝いたコールド・プレイ、最優秀新人賞を獲得したアデルなど、英国出身アーティストが主要4部門を占める結果となった。一方、89年の坂本龍一(オリジナル映画音楽賞)、01年の喜多郎(ニューエイジアルバム賞)に次ぐ快挙が期待されたコーネリアス(小山田圭吾)ら日本勢は、いずれも黄金のグラモフォン像を逃している。

英ロックバンドのレッド・ツェッペリンでボーカルを務めていたロバート・プラントと米女性カントリー歌手アリソン・クラウスによるコラボレーションは、最優秀レコード賞(「プリーズ・リード・ザ・レター」)、最優秀アルバム賞(『レイジング・サンド』)の主要2部門に加え、最優秀ポップコラボレーション賞(「リッチ・ウーマン」)、最優秀カントリーコラボレーション賞(「キリング・ザ・ブルース」)、最優秀コンテンポラリーアルバム賞(『レイジング・サンド』)も獲得。ノミネートされた部門すべてを受賞を果たした。

また、7部門候補だった英ロックバンドのコールドプレイは、主要部門の1つである最優秀楽曲賞(「美しき生命」)のほか、最優秀ロックアルバム賞(『美しき生命』)、最優秀ポップパフォーマンス賞(「美しき生命」)を受賞。新人ながら主要部門を含む4部門候補だった英女性歌手のアデルも、最優秀新人賞と最優秀女性ポップボーカル賞(「チェイシング・ペイヴメンツ」)の2部門に輝いている。

一方で米国勢は、最多8部門候補だったリル・ウェインが最優秀ラップアルバム賞(『ザ・カーターIII』)など4部門を受賞したものの主要賞の獲得はならず、6部門候補だったカニエ・ウェストとニーヨは2部門、ジェイ・Zは1部門にとどまった。

また日本勢は、コーネリアスがサラウンド・サウンド・アルバム部門(「Sensurround + B-sides」)、メゾソプラノ歌手の藤村実穂子が最優秀歌唱パフォーマンス部門(「Tippett: A Child Of Our Time」)、Souljaの「ここにいるよ feat.青山テルマ」のカバー曲収録アルバムが最優秀レゲエアルバム部門(Sly & Robbie「Amazing」)にノミネートされていたが、いずれも受賞を逃している。


☆第51回グラミー賞 おもな結果

◆最優秀レコード賞
ロバート・プラント&アリソン・クラウス 「プリーズ・リード・ザ・レター」
◆最優秀アルバム賞
ロバート・プラント&アリソン・クラウス 『レイジングサンド』
◆最優秀楽曲賞
コールドプレイ 「美しき生命」
◆最優秀新人賞
アデル
◆最優秀男性ポップボーカル賞
ジョン・メイヤー 「セイ」
◆最優秀女性ポップボーカル賞
アデル 「チェイシング・ペイヴメンツ」
◆最優秀ロックアルバム賞
コールドプレイ 『美しき生命』
◆最優秀R&Bアルバム賞
ジェニファー・ハドソン 『ジェニファー・ハドソン』
◆最優秀ラップアルバム賞
リル・ウェイン 『ザ・カーターIII』

TOPへ戻る
このエントリーをはてなブックマークに追加

Copyright © Narinari.com. All rights reserved.