いよいよ日本シリーズ開幕、6年ぶりの巨人−西武対決を大予想。

2008/10/29 23:48 Written by コジマ

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日本シリーズの出場回数、日本一回数もともに歴代1、2位の巨人と西武。今年は2002年以来、6年ぶりの対決となる。シーズン開幕前の低評価を覆した西武と、阪神との最大13ゲーム差をひっくり返して逆転優勝した巨人、ともに勢いがあるだけに、歴史的なシリーズとなることが期待されている。

今年は11月1日に巨人の本拠地、東京ドームで開幕するが、6年ぶりの直接対決を制し頂点を極めるのはどちらのチームか、10月29日発売の東京新聞と野球専門誌「週刊ベースボール・タイムズ」が大予想した。

これまで9度あった日本シリーズでの対戦成績は、西鉄時代を含め西武の6勝3敗。しかし、直近の直接対決である02年は巨人が制しており、通算勝率でも巨人が.583(20勝10敗)と西武の.529(12勝8敗)を大きく上回っている。

東京スポーツは、土井正三氏や大下剛史氏、小林繁氏ら野球評論家や同紙スタッフ計34人がそれぞれ勝敗を予想。その結果、「巨人日本一」の支持率は67.6%(34人中23人)にのぼった。特に、「西武打線はいったん火がつくと手がつけられなくなるところがあるが、穴のある打者も多い」「(開幕戦は巨人は上原浩治、セス・グライシンガー両投手のどちらかが)ピシャリと抑えてシリーズの流れを完全につかむだろう」(同紙より)との分析から「巨人の4勝1敗」とした土井氏や小林氏ら19人は、第6戦までに決着がつくとしている。

その一方で、大下氏は「西武には巨人にないひた向きさとチーム一丸の結束力がある。短期決戦では往々にして、こうした目に見えないパワーが勝敗を左右するものだ」(同紙より)として「西武の4勝3敗」を予想。そのほか大友進氏らを含め11人が「西武日本一」を予想している。

「週刊ベースボール・タイムズ」はどちらが日本一になるのか予想するのではなく、両チームの戦力を分析。それによると、巨人、西武ともに本塁打数はリーグトップ(巨人177本、西武198本)で、特に西武は本塁打の出なかった試合はわずか40試合のみだという。また、西武が本塁打を打った試合で勝った割合は、1本で.663、2本以上では.800にものぼる。

この重量打線のお陰で得点もともにリーグトップ(巨人610、西武715)だが、両チームとも本塁打だけでなく、足を絡めた攻撃が得点につながっているという。西武の盗塁数は107個で2位の楽天に6個差しかついていないが、注目は盗塁を試みた回数。153回は2位の楽天を14回上回っており、果敢に盗塁を試みることでバッテリーにプレッシャーを与え、得点につなげていたようだ。

一方、巨人は盗塁数78個でリーグ1位のヤクルト(148個)の約半分だが、一番に据えた鈴木尚弘外野手の存在が大きいという。高い出塁率を誇る鈴木選手がバッテリーをかき回し、重量打線につなげることが、盗塁数以上に得点につながっているようだ。ちなみに、巨人のイニング先頭打者が出塁した際の得点率はリーグトップの47.4%で、同誌は鈴木選手が大きな役割を果たしたことは間違いないとしている。ただ、日本シリーズではその鈴木選手のケガが心配される。

こうして打力が拮抗している両チーム、勝利のカギは投手力が握ることになる。巨人は先発投手が7回以上投げた試合で.766(36勝11敗1分け)という高い勝率を誇っており、同誌は「先発投手が責任回数を投げ、今季急成長を遂げた若手中継ぎ陣の越智大祐や山口鉄也、さらにベテラン豊田清を経て、41セーブを挙げたクルーンに繋ぐ形がつくれれば、ジャイアンツは6年ぶりの日本一に手が届くことになるだろう」としている。

対する西武は、昨季リーグワーストだった先取点を挙げた試合の勝率で、今季はリーグトップの.708(51勝21敗2分け)を記録している。これは終盤に18ホールドの岡本信也投手、25ホールドの星野智樹投手らを挟み、31セーブのグラマン投手で締める勝ちパターンが形成できた点が大きいという。さらに、連敗がリーグ最少の15回だったことから、同誌は「早く点を取ってこのパターンに持ち込めるかどうかが、シリーズを制する大きなポイントになるだろう」としているが、失策数がリーグワーストの98個だった点を挙げ、短期決戦ではカバーしづらい守備のミスが勝敗を分けると指摘した。

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