「今まで何度も見た試合」、五輪日本代表に釜本邦茂氏が「喝!」。

2008/08/08 23:59 Written by コジマ

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開幕に先駆けて北京五輪サッカー1次リーグの初戦が行われたが、反町康治監督率いる男子日本代表は米国に対して痛すぎる黒星を喫した。日本の所属するB組は強豪ぞろいのため、早くも決勝トーナメント進出を諦める声が上がっている。

日本は試合を支配しながらも決定力に欠き、1ゴールも奪えなかった。そのため、専門家やファンからは決定力不足に対する批判が相次いでいる。その中で、1968年メキシコ五輪で7得点を挙げて得点王に輝き、日本の銅メダル獲得に貢献した元日本代表FW釜本邦茂氏が、自身の公式ブログ「ガマ喝問答!」で苦言を呈している。

釜本氏は8月7日のエントリーで、自身が日本選抜の指揮を執った元日本代表MF中田英寿氏主催の「+1フットボールマッチ」を話題にしたが、読者から「五輪初戦当日なんだから反町ジャパンの事、書いてくださいよ〜」との声に応えて同8日のエントリーで取り上げた。タイトルは「いつも通りの内容で、いつも通りのコメントで 」となっており、「まあ、一言で言えば今まで何度も見た試合やったな」とバッサリ斬り捨てた。

続けてチームが機能しなかった点を述べ、「そしてその言い訳がグランドが重いだとかね、荒いだとかね。これはやはり甘いよね考え方が。日本サッカーの命運を自分たちが背負っているんだっていう意気込みが、あまり見えてこない」「自分がリーダーとなって、チームを鼓舞し、周りを焚きつけようと考えながらリーダーとしての役割を意識してプレーした選手が、あの中に何人いたのか?」と苦言を呈している。しかし、選手個々では「ディフェンスから中盤は相当良かった思いますよ」とのフォローも入れた。

同日にもう1件更新しており、そちらでは「昨日の試合を振り返ってみると、そんなに決定的に崩されたわけでもないし、出来そのものは悪くなかったと思うとるよ。しかし、試合には勝てなかったということですよね」とし、決定力不足についてはゴールに対して「オレが取るという選手が、なかなか見えなかったな」「あのチームの中だったら森本(貴幸)とかはそういったものがあるいう風に思うけども、それを完全に活かしきれていないっちゅうかね」との見解を示した。

一方で、「李(忠成)なんか、なんでもっと速く(原文ママ)使わなかったのかなと思いますよ。もう、試合の最初からね」「戦術的にワントップ気味で行くには李より森本という判断なのか、それとも体調を崩していたのか、その辺はよくわからない。ただ、今までは李選手をよく使っていたのだから、この大事な試合で最初から出しても良かったような気はするけどなぁ。ワントップにしたからだとしても、なんで変えなきゃいけないんかとは思うしな」と、反町監督の戦術に対しても疑問を投げかけている。

釜本氏は試合後の取材に対しても「きれいなサッカーを目指しても肝心なところで勝てないのではしようがない。日本は今のサッカーを変えないといけない」(サンケイスポーツより)とコメントし、「日本協会は技術指導のやり方を根本的に変えるべきだ」(同)という“協会批判”も辞さなかった。また、以前にもブログで「プレミア見てたらさ、Jリーグ見られへんやん。遅くてな」との批判を記してネットで賛否を呼んだ。

しかし、それは日本サッカーを愛し将来を心配するがゆえのことで、今回の五輪代表に対しても「とにかく今は何とか13日を消化試合にしないようにせんとな。経験の場としても大事やしな」と釜本流のエールを送っている。

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