高橋尚子が国内3大マラソン挑戦後引退? 陸連の反応は冷淡。

2008/03/25 08:15 Written by コジマ

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2000年のシドニー五輪で五輪最高記録となる2時間23分14秒の好タイムをたたき出し、日本女子陸上界初の金メダルをもたらしたマラソンの高橋尚子選手(ファイテン)。リディア・シモン選手(ルーマニア)とのデッドヒートと、ゴール後に「すごく楽しい42キロでした」と語った際のさわやかな笑顔は見守っていた人々を魅了し、同年の国民栄誉賞を受賞したのだ。

その後も01年のベルリンマラソンで女子マラソン界で初めて2時間20分の壁を破るなどの活躍を続けていたのだけど、ケガに悩まされて04年開催のアテネ五輪では代表から落選。05年の東京国際女子マラソンで優勝したものの、不本意な成績が続いていた。

こうした中で、北京五輪代表をかけて臨んだ今年3月の名古屋国際女子マラソンでは、途中でトイレに立ち寄るなどのアクシデントもあって自己ワースト記録の2時間44分18秒でゴール。多くの期待と声援を受けながらも、代表選手から落選してしまったのだ。

レース後の記者会見では、米国での合宿中に右ひざの半月板を半分切除する手術を受けていたと告白していることから、引退もささやかれていたのだけど、3月24日の記者会見で11月の東京国際女子マラソン、来年1月の大阪国際女子マラソン、同3月の名古屋国際女子マラソンの国内3大女子マラソンに連続出場することを表明した。

これまで1シーズンに最高でも2レースにしか出場しなかった高橋選手。「3連続で走るのが夢だった」(時事通信より)と語ったこの計画はシドニー五輪直後から温めており、特に東京国際女子マラソンが今年で終了することが実現を後押ししたようなのだ。3大会は来年の世界陸上ベルリン大会の選考会を兼ねているけれど、それについては「惨敗してすぐに世界を目指すなんて言うのは恐れ多い。今はマイナスからのスタートですが東京にすべてを注ぎ込み、全力で大阪と名古屋を走ってその結果(世界切符が)ついてきたら、その力がついたのかなって思えるはず」(サンケイスポーツより)としている。

ここで気になるのが3大会出場後の動向だけど、引退に関しては「その可能性が あるともないとも言い切れない。最後になるかもしれないし、まだやりたいと思えばやる」(時事通信より)と明言を避けたのだ。

この2カ月しかインターバルを置かない3連続出場に対して、日本陸上競技連盟の河野匡マラソン部長は「引退するの? やるならどうぞ、お身体に気をつけてとしか言えない。イベント的にやるなら(競技者資格の)陸連登録を外した方がきれいだと思う」(サンケイスポーツより)と、反応は冷淡。また、“出場料”を目当てにしているとの指摘もあるのだとか。

とはいえ、最後のレースとなるかもしれない3レース。「Qちゃんスマイル」を楽しみにしている多くのファンのためにも、納得のいく成績でゴールしてもらいたいのだ。

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