「ハチミツとクローバー」「働きマン」「のだめカンタービレ」「もやしもん」など、ヒット作を次々に放送しているフジテレビ系の深夜アニメ枠「ノイタミナ(noitaminA)」。特に「のだめ」は深夜アニメの歴代最高視聴率(5.4%)を記録し、「もやしもん」は平均視聴率で新記録(4.6%)を樹立した。4月からスタートする有川浩の小説を原作とした「図書館戦争」にも、高い期待が寄せられているのだ。
こうした中で、現在放送中の「墓場鬼太郎」が大きな注目を浴びている。同作は水木しげるが1959年に貸本マンガとして発表されたもので、「ゲゲゲの鬼太郎」の原点。昭和30年代を舞台に全体的にホラータッチで描かれており、鬼太郎が「黒い」一面を見せるなど、「ゲゲゲ」とはまったく異質の話なのだ。
そんな大人向けの内容に、わざとノイズをかけるノスタルジーな作り、声優が鬼太郎を野沢雅子、ねずみ男を大塚周夫など「ゲゲゲ」の初代メンバーが担当したことが、当時を懐かしむ人たちからの支持を受け、初回の視聴率(平均)は4.8%と「のだめ」に迫っており、占拠率も22.1%で同時間帯の1位を獲得した(ねずみ男の登場は第2話から)。
さらに、回を重ねるごとに人気が上昇し、全11話中7話を放送し終えた時点で、平均視聴率が5.0%を記録。歴代1位の「もやしもん」を越えそうな勢いとなっている。またネットでの評判も上々で、電気グルーヴが担当している主題歌「モノノケダンス」は「飛ばせない(無視や早送りできない)」と絶賛されているのだ。
4エピソードを残しながら、早くも「ハチクロ」のように第2期放送を望む声も上がっており、さらに盛り上がる兆しを見せている「墓場鬼太郎」。「のだめ」や「もやしもん」と並ぶ「ノイタミナ」枠の代表作になりそう。残りの話にも注目なのだ。