オバマ氏効果で取材殺到の小浜市、YouTubeでドキュメンタリーも。

2008/02/20 21:56 Written by コジマ

このエントリーをはてなブックマークに追加


大統領予備選が続いている米国。特にバラック・オバマ氏とヒラリー・クリントン氏による民主党候補指名争いは、日本でも連日報道されているように白熱している。オバマ氏には暗殺や演説盗用疑惑など穏やかでないうわさが流れているけれど、2月19日に行われたウィスコンシン州予備選と地元のハワイ州党員集会では、ともに勝利。2月5日の「スーパーチューズデー」以降、オバマ氏が9連勝と勢いづいており、大統領へまた一歩近づいたのだ。

そんなオバマ氏の大躍進とともに海外でも話題となっているのが、福井県小浜市。読みが同じなことから、スーパーチューズデー直前に「オバマ候補を勝手に応援する会」を発足させるなど、市を挙げて応援に乗り出した。これに国内や米国だけでなく、フランスやオーストラリア、中東などのメディアからも取材が殺到、オバマ氏が首都ワシントンとバージニア、メリーランド両州で勝利した2月12日には、AFP通信(フランス)の「偶然同じ名前だった日本の“オバマ”」という記事が米「Yahoo!」のニュースランキングで1位を獲得したのだ。

小浜市がオバマ氏を応援するきっかけとなったのは、オバマ氏が来日した際、成田空港の税関職員が「私も小浜市出身」と告げたこと。ニュース番組が報じ、それを市民が同市にメールで知らせたそうなのだ。昨年1月には、オバマ氏に対して村上利夫市長名の親書と若狭塗りの夫婦箸を送った。

その後、観光協会会員が前出の「勝手連」を発足したほか、オバマ氏の似顔絵入りポスターなどを作成。今後は、オバマ氏に「漆ダルマ(必勝だるま)」を送るそうで、応援ホームページの開設や「I Love Obama」と書かれたTシャツ・必勝はちまき製作、応援団「オバマガール」結成、「オバマまんじゅう」の販売なども予定しているのだとか。

こうした異様な盛り上がりに海外メディアが殺到しているのだけど、米紙ニューヨークタイムズでも2月19日付の紙面でルポを掲載。小浜市で起きている現象や村上市長へのインタビューのほか、地名だけでなく「オバマ」の姓を持つ日本人がいることも紹介し、オバマ氏の父の出身国であるケニアの公用語、スワヒリ語と日本語の共通点も説明しているのだ。

また、この「オバマフィーバー」は米国出身の一般人の琴線にも触れたようで、小浜市にある県立若狭東高校に外国語指導助手として勤めている米国出身の黒人女性が10分間のドキュメンタリーを製作。2月22日にも「YouTube」に投稿する予定としている。地元に密着した米国出身者が取材を行っているため、こちらも話題になりそうなのだ。

小浜市はオバマ氏の出身地であるハワイ・ホノルルとの友好都市提携も目指しているそうで、今後、オバマ氏が同市を訪れる可能性はかなり高くなる。大統領に就任すれば、そのPR効果は絶大なのだ。一方、同じ「オバマ」である長崎県の温泉街・雲仙市小浜町もオバマ氏支持を表明しており、“オバマ氏公認都市指名”をめぐって、こちらも熱い戦いが繰り広げられるかも。

TOPへ戻る
このエントリーをはてなブックマークに追加

Copyright © Narinari.com. All rights reserved.