今季限りで退任意向のソフトバンク王貞治監督、来季はメジャーに?

2008/01/28 22:12 Written by コジマ

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1995年に前身であるダイエーの監督に就任し、今季で14年目を迎えるソフトバンクの王貞治監督。98年に3位となって以来、3度のリーグ優勝、2度の日本一を含めて10年間もAクラスを維持しているのだ。06年にはワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の初代優勝監督にも輝いた。

その王監督が今季限りでソフトバンクの監督から退く意向を示したのは、昨季のクライマックスシリーズ終了直後のこと。06年のシーズン途中に胃の全摘出手術を受けたことから、昨季はかなり体調に気遣いながら指揮を執っていたそう。ソフトバンクファンには残念な話だけど、来オフには何かと心労の多い監督業から解放されて、ようやくゆっくりと療養できることになるのだ。

ところがその王監督に、来季は米大リーグのチームを指揮するのではないかという話が浮上してきた。大リーグやギネスが認めていないながらも、“世界の本塁打王”としてメジャー選手たちから多くの尊敬を集めている王監督は、WBC優勝によって監督としての手腕が大リーグ関係者や米メディアが絶賛。このときも大リーグの各チームが獲得を検討しているという噂が流れていた。関係者の話ながら、ロサンゼルス・ドジャースやミルウォーキー・ブルワーズという具体的なチーム名まで挙がっていたのだ。

今回は、ソフトバンク退団表明によって噂が再燃した形となっているのだけど、今回も具体的な球団名が挙げられている。それは、古巣と同じチーム名を持つサンフランシスコ・ジャイアンツ。新庄剛志氏が在籍したことでも知られ、昨季はバリー・ボンズ外野手がハンク・アーロン氏の通算本塁打メジャー記録を更新したことでも注目されたのだ。しかし、ワールドシリーズ進出(リーグ優勝)は新庄氏が所属していた02年が最後で、同シリーズ制覇からは半世紀以上遠ざかっている。

ジャイアンツは本拠地をニューヨークからサンフランシスコに移転してから今年で50年。内外タイムスによると、薬物使用疑惑などからボンズ選手が退団したことによって良い意味でも悪い意味でも注目される選手がいなくなってしまい、今季は50周年イベントでしのげるものの、来季以降は話題になるものがないのだそう。そこで、米国の野球ファンの間でも有名な王監督に白羽の矢が立ったそうなのだ。

大リーグの監督に就任するとなると、問題となるのが言葉の壁。若い選手なら対応できそうだけど、今年で68歳となる王監督が指揮を執れるほどの英語をマスターするのは厳しいかもしれいない。しかし、こうした面について米メディアはWBC終了後、ロサンゼルス・エンゼルスのマイク・ソーシア監督が主軸のウラジミール・ゲレロ外野手やバートロ・コロン投手と通訳を介して指示を送っている例を挙げて「問題なし」とし、「必要なのはカリスマ性」と分析していた。

健康面などから無理だとする意見が多数を占めているけれど、王監督本人は「野球が好きだ。体力に自信があればまだまだ続けたい」(内外タイムスより)といることから、実現する可能性はゼロではないかも。初の日本人メジャーリーガーである村上雅則氏が所属したジャイアンツなだけに、日本から初の大リーグ監督が誕生することを期待してしまうのだ。

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