「905i」の販売好調も、2007年の純増数でNTTドコモが初の3位転落。

2008/01/10 23:36 Written by コ○助

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2006年10月1日にボーダフォンブランドが日本から消滅し、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの新たな態勢で臨んだ2007年のケータイ業界。2006年10月24日にスタートした番号ポータビリティ商戦で「一人勝ち」の状態となったKDDIが、2007年の冒頭からNTTドコモを猛追、前半戦はまさに「2007年はKDDI(au)の年」と言わんばかりの快進撃を続けたなりよね。KDDIの猛攻の前にNTTドコモは「ドコモ2.0」のプロモーションで迎撃を図るも失敗、このつまずきから防戦一方となり、KDDIがどこまでNTTドコモに迫ることができるのかに注目が集まったなりよ。

でも、2007年1月に発表した「ホワイトプラン」(月額980円で1時〜21時まではソフトバンク携帯電話同士の音声通話が定額)と端末の割賦販売をいち早く導入したソフトバンクが急激に勢いを増し始め、5月には遂に純増数で3キャリアトップに。以降、上戸彩が出演するCM「白戸家の人々」シリーズのヒットなども手伝って、12月まで8か月連続で純増数トップをキープしているなりよ。2007年の後半戦は、前半戦のKDDI色から一転、一気にソフトバンクの色に染められたなりね。

ただ、NTTドコモも11月下旬から発売を開始した「905i」がかつてないほどの立ち上がりを見せる大ヒットを飛ばしており、年末に差し掛かったあたりでようやくエンジンがかかり始めたところ。結局、12月末時点で一番勢いがなかったのはKDDIで、冬商戦では完全にNTTドコモとソフトバンクに水を空けられていたなりよ。年初と年末では各キャリアの勢いがガラリと変わってしまったという、ケータイ業界の2007年は激しい変化に見舞われた一年だったなりね。

そうした2007年のケータイ業界を踏まえ、10日に電気通信事業者協会(TCA)から発表された2007年12月末時点の携帯電話の契約数を見ておくと。新規契約から解約を差し引いた純増数で年間首位に立ったのは232万9400台のKDDIで、2年連続のトップとなったなり。次いで211万5800台のソフトバンク、93万6700台のNTTドコモという結果となり、NTTドコモの契約者をKDDIとソフトバンクが「喰った」1年だったことがよくわかるなりよ。NTTドコモが純増数で3位になったのは史上初のこと。

また、番号ポータビリティに絡む契約に限ってみると、93万4900台の「転出超過」(新規契約<解約)となったNTTドコモの独り負け状態で、83万2600台の「転入超過」(新規契約>解約)となったKDDIと、同じく10万1800台の「転入超過」となったソフトバンクが、やはりNTTドコモの契約者を「喰った」ことが数字からハッキリとわかるなりね。

とはいえ、2008年は、2007年末から好調の「905i」の効果が出てくるであろうNTTドコモの反撃も数字に表れるはず。前半戦は冬商戦の不調を引きずるKDDIが苦戦、NTTドコモとソフトバンクが勢いを加速させていくのではないかと見られているなり。ただ、KDDIもこのまま指をくわえて失速していくのを良しとするわけにはいかないだけに、どのような反撃策を用意してくるのか楽しみなところなりね。今年もケータイ業界は激動の一年になりそうなり。

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