インターネットの普及によって便利な世の中になっているのだけど、その分、コンピュータを使った犯罪が増えている。企業や団体のシステムに侵入して情報を盗難するだけでなく、フィッシング詐欺や架空請求、P2Pソフトの使用からくる情報漏洩など、個人レベルでも重要視されているされているのだ。

とはいえ、情報セキュリティというと難解そうに感じてしまう。すぐ近くに迫っている感覚が薄いため、「まあ、いいか」と後回しにしてしまうことが多いのだ。こうした中、セキュリティ用語を絡めた動画で分かりやすく解説するコンテンツ「セキュリティ落語」が、日立システムアンドサービスで公開されている。落語を担当するのは、落語ができるアイドル「楽ドル（ラクドル）」の田代沙織なのだ。

公開されているのは、情報セキュリティに関するニュースや用語などを解説している同社の「情報セキュリティブログ」上。2005年9月に開設されたこのブログでは、これまでも「あ」−「怪しいと 感じたメールは 開かない」などの「セキュリティかるた」を提供してきたのだけど、今回の大幅リニューアルに伴って「セキュリティ落語」を動画とPodcastで配信することになったのだ。

落語を演じている田代沙織は、桂歌丸門下真打ち桂歌春の実娘で、父に教えを受けたという落語の腕は千葉テレビの「浅草お茶の間寄席」などで実証済み。難解な情報セキュリティを、やわらかく教えてくれるのだ。現在公開されている一席目「なりすまし夫婦」では、それぞれにインターネットを楽しむナナさん夫婦をとおし、他人のユーザーIDやパスワードを盗用する「なりすまし」について解説している。二席目、三席目と今後も順次公開される予定なのだ。

この「セキュリティ落語」ですべてを学べるわけではないけれど、情報セキュリティを勉強するきっかけにはなるはず。こうした試みは、ユーザーにとってありがたいことなのだ。

また、リニューアルを記念して、田代沙織が特別審査員を務める「IT大喜利コンテスト 其の弐」を実施中。お題は、「『二つ折り型』に代わる、人気の携帯の本体収納スタイルとは？」、「最新スペックのパソコンが何と5000円。なぜだ！？」のほか、「『（A）』とかけて、『（B）』と解く。その心は『（C）』」を埋めていくもの、「マウス」「ブログ」「ネット」「スパム」「ウィルス」から選択する「あいうえお作文」。この中からいずれか1つを選んで回答する。大賞1人には任天堂の「Wii」、優秀賞3人には「ニンテンドーDS-Lite」など、多くの賞品が用意されているのだ。応募締め切りは7月17日なので、参加したい人はお早めに。