漫画「DEATH NOTE」をまねたノートが中韓で流行、社会問題に。

2007/05/11 20:25 Written by コジマ

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2003〜06年に「週刊少年ジャンプ」に連載され、実写映画化、アニメ化もされた人気漫画「DEATH NOTE」。主人公・夜神月(やがみらいと)と名探偵・Lとの壮絶な知能戦が興味深く、単行本の累積発行部数が2500万部を突破。映画化の相乗効果で海外にも多くのファンを獲得しているのだ。

「DEATH NOTE」の特徴は、タイトルにもなっている「デスノート」の存在。顔を知っている人間の本名を書くだけでその人が死んでしまうというまさに「死のノート」なのだけど、このデスノートを模した遊びが中国と韓国の若者の間で大流行し、社会問題となっているそうなのだ。

日本でも昨年末ごろに、嫌いな人の名前をノートに書くという「デスノート遊び」が一部で流行していると伝えられたのだけど、中国では05年に東北部・遼寧省瀋陽市の小中学生の間で流行っていることが報じられ、「デスノート遊び」を規制すべきかどうかが議論されていた。今回は、南部・広西チワン族自治区南寧市の文房具店などで販売されている「DEATH NOTE“死亡筆記”」が小中学生の間で大流行。50元(約750円)もするのに飛ぶように売れているそうなのだ。

レコードチャイナの記事によると、小学校の「クラスの半分はやっている」そうで、「誰の名前でもいい。むかついたらすぐ書くよ」という小学生のコメントも掲載されている。この問題を中国最大のテレビ局が取り上げ、全国放送で保護者に注意を呼びかけたのだそう。同サイトでは、〈今回の「デスノート」問題が日本漫画バッシングを加速させる懸念もある〉としているのだ。うーむ、日本漫画を叩く前に、漫画と現実の区別をつけることを教えたほうがよさそうなのだ。

一方、韓国でもデスノートに似た「赤い日記帳」というノートの大流行が、フジテレビ系のFNNによって報じられている。この「赤い日記帳」には、呪う相手の名前や呪文、自分が受けたダメージ、攻撃する相手の箇所などを記入する欄が設けられているのだそう。FNNのニュースでは、「クラスの30%が使っている」という小学生の声や、呪いの対象が担任の教諭に向けられていることまで紹介している。

「二度とわたしに『小学生は何も考えていない』と言えないよう、交通事故にあって死ね」と教え子に書かれた教諭は、「あまりに驚いて、本当に手足が震え、授業もできなかったです」と恐怖心をあらわにしている。たしかに、実際に効力がなくても、教え子にこんなことを書かれたらすごく気分が悪いのだ。

こちらのニュースでは日本漫画の悪影響までは言及していないのだけど、このノートを販売中止にする動きがあることを紹介。社会現象になっていることを示唆している。

大人のぼくが読んでも衝撃的なアイテムだったデスノート。こんなノートが堂々と販売されるなんて日本では考えられないことだけど、映画の公開に伴う一時的な流行で終わってくれることを願うのだ。

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