“ハマのおじさん”こと横浜の工藤公康投手をはじめ、今季のプロ野球は40代投手が9人。4月17日の阪神戦で中日の山本昌投手がセ・リーグ最年長タイ記録となる41歳8カ月で完封勝利を上げ、3連敗ながらも好投したオリックスの吉井理人投手など、第一線で活躍している選手も多いのだ。
そんな中、4月21日の楽天戦で2004年8月25日以来の969日ぶりとなる勝ち星を挙げたロッテの小宮山悟投手が、24日の日本ハム戦に5番手で登板し、またもや勝利投手となった。今回はたった3球、しかも59年ぶりという珍記録付きなのだ。
小宮山投手が登板したのは、同点に追いつかれた直後の7回。2死ながら満塁の大ピンチだったのだ。しかも、球場は敵地の札幌ドーム。日本ハムの大声援が飛ぶ中、ベテランらしい配球で高橋信二捕手を一邪飛に打ち取った。次の回でマット・ワトソン外野手の中越え2点適時打で勝ち越し、藪田安彦投手、小林雅英投手の継投でロッテが勝利し、小宮山投手がたった3球で勝利投手となったのだ。
ロッテの今季初となる4連勝のうち2勝、しかも22日の楽天戦が雨天中止となったため、21日に続いて2試合連続での勝利投手となった小宮山投手。
日刊スポーツによると、40代の選手がチームの2試合連続で勝利投手となるのは59年ぶり2人目なのだとか。
小宮山投手はこの幸運とも言える勝利に酔いしれることなく、「長いシーズンこんなこともある。本当だったら(先発の渡辺)俊介に勝たせてあげたかったけど」(
サンケイスポーツより)と語り、「極度の不振に陥ったときに、いかに早くリバウンドできるかが大事」(
時事通信より)と気を引き締めているのだ。
とはいえ、“千葉のおじさん”の大活躍、近鉄を含めた全13球団からの勝利を目指しながらも苦戦している先輩の工藤投手や、同級生の古田敦也ヤクルト監督、吉井投手らを奮起させてくれそうなのだ。