昨年年末に発表された明治安田生命の「2006名前ランキング」や、Narinari.comでも
ご紹介したベネッセコーポレーションの「たまひよ名前ランキング」では、大翔(ひろと)や陸(りく)、陽菜(ひな)、美羽(みう)などが上位を占めており、かなり凝った名前を赤ちゃんに付ける人が増えているようなのだ。しかし、実際に命名するとなると、あれこれ悩んでしまうもの。そんな中、未来のお母さんである女子大生がまとめた命名事典が話題になっている。
「愛情たっぷり 赤ちゃんの名前事典」と名付けられたこの事典は、椙山女学園大学人間関係学部の加藤主税教授とゼミ生18人が中心となってまとめたもの。同教授の2004〜05年度の講義を受講した学生約750人から集まった男女約3000人分の名前と命名の由来から、約半年をかけて300余りを抽出したのだ。
さてさて、気になるのが収録されている名前。同事典では名前ランキングが集計されており、その順位を見てみると、
<男の子>
1. 唯人(ゆいと)
2. 優雅(ゆうが)
3. 仁(じん)
4. 愛希(あいき)
5. 颯(そう)
6. 璃依哉(りいや)
7. 真千(まさち)
8. 一心(いっしん)
9. 一平(いっぺい)
<女の子>
1. 姫梨(ひめり)
2. 妃(きさき)
3. 華恋(かれん)
4. 沙蘭(さら)
5. 姫(ひめ)
6. 妃菜(きな)
7. 玲莉(れいり)
8. 梨菜(りんな)
9. 愛音(あいね)
10. 天使(えんじぇる)
となっている(
イザ!より)。うーん、個性的な名前の数々にめまいがしそうなのだけど、天使(えんじぇる)には度肝を抜かれたのだ。こうした「外国的」名前はけっこう収録されているみたいで、有利子(ありす)や風(ういんど)、騎士(ないと)なんてものもあるそうなのだ。
同事典では、こうした収録名を項目別に分け、編集を担当したゼミ生による論評も掲載されている。画数などの姓名判断的なものではないけれど、女子大生のアイデアと感覚が分かるようになっているのだ。また、「どんな年齢になっても通用すること」など、命名にあたっての注意点も列挙している。
こうした新しいアイデアや感覚を求める人が多かったのか、当初非売品として私家版発行この事典に注文が殺到。昨年11月には、中部日本教育文化会を出版元に500円で販売を開始したのだ。
加藤教授は「日本語には『造語力』があり、欧米などの人名に比べ種類は豊富」(
イザ!より)としているのだけど、天使(えんじぇる)や騎士(ないと)に抵抗を感じるのは、ぼくの感覚が古いのかな。将来、奥さんが生まれた息子に「“璃依哉(りいや)”って付けたいんだけど」って言ってきたらどうしよう……。