タッチペンで楽しむ百人一首、任天堂が「DS時雨殿」発売へ。

2006/11/14 13:59 Written by コ○助

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「秋の田の かりほの庵の とまをあらみ わが衣手は 露にぬれつつ(天智天皇)」の一番の歌から始まる百人一首。小中高の学校生活の中で、一度や二度、学校を上げての「百人一首大会」に臨んだことのある人も多いと思うなり。コ○助は暗記物はあまり得意ではなかったなりが、百人一首は子どもの頃に祖父母の家で親しんでいたこともあり、結構楽しみながら覚えられたものなりよ。親しんでいた、と言っても「坊主めくり」なりが(笑)。

百人一首は鎌倉時代の歌人である藤原定家が、飛鳥時代の天智天皇から鎌倉時代の順徳院までの百首を選定(男性は79人、女性は21人)したもの。もともとは歌集として編纂された百人一首だったなりが、時代の流れの中でかるたの形となり、江戸時代には庶民の間で本格的な広がりを見せたなりよ。読み手が上の句を読んで、それに続く下の句の札を取る「散らし取り」や、百枚の絵札を順番に引き、坊主が出ると絵札を戻す、といったルールに従いながら最終的に残った手元の絵札の枚数を競う「坊主めくり」など、いくつかの遊び方があるなりよね。正月の風物詩として親しまれてきた、伝統的な「遊び」のひとつなり。

そんな百人一首をニンテンドーDSで。それだけ聞くと堅苦しい教育ソフトのようなイメージを抱いてしまうなりが、ソフトの発売元は任天堂。どんな素材でも上手く料理する任天堂だけに、古典的な百人一首の世界をゲームの世界でどう表現し、楽しませてくれるのか、なかなか興味深いところなりよね。

任天堂が発売を予定しているのは「タッチで楽しむ百人一首 DS時雨殿」。京都の嵐山に今年1月にオープンした百人一首の殿堂「時雨殿」をテーマにしたソフトなりよ。「時雨殿」は京都商工会議所の創立120周年記念事業の一環として建設された観光施設なりが、任天堂の山内溥前社長が建築費用の21億円すべてを個人で負担したという、山内氏の熱い想いが込められた施設でもあるなりね。館内でのナビゲーションにはニンテンドーDSが使用されていほか、展示の監修に「マリオ」の生みの親としても知られる宮本茂氏が携わるなど、任天堂も全面バックアップ。身構えることなく、純粋に百人一首を「楽しめる」施設になっているなりね。

この「時雨殿」には大型のスクリーンに「実写」の清少納言や紫式部、蝉丸などのおなじみの人物が現れ、手前のタッチパネルを使って百人一首の対戦ができる「体感かるた五番勝負」や、百人一首を使って間違い探しや順番記憶などの「脳トレ」風のゲームが楽しめる「謎解きの井筒」といったゲーム(?)が設置されているなりが、「DS時雨殿」はまさにこれ。「体感かるた五番勝負」をニンテンドーDSでも楽しめるようにアレンジしたソフトなりよ。ちなみに、「体感かるた五番勝負」では、藤原定家が超強いらしいなりよ(笑)。

「DS時雨殿」では、上の画面に「実写」の人物、下の画面に札が並ぶといった画面構成。タッチペンなので、百人一首大会さながらの、スピード感あふれる札の取り合いができそうなりよね。もちろん通信機能を使って、ほかのニンテンドーDSユーザーと対戦することも可能。全国に潜んでいる百人一首の「猛者(もさ)」たちと、激しいバトルを繰り広げることができるなりよ。

普段の生活では、あまり触れる機会のない百人一首。「DS時雨殿」のようなソフトで、伝統的な「遊び」を見つめ直すのも良いかもしれないなりね。もともとかるたや花札の会社としてスタートした任天堂の「本領発揮」とも言える「DS時雨殿」は、12月14日に発売なり(3800円)。

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