団塊世代に別荘ブーム、一番人気は長野を抜いて静岡に。

2006/08/01 21:28 Written by コジマ

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別荘というとお金持ちの持ち物のような意識があるけれど、近年は定年退職を控えた団塊の世代で購入する人が増えているのだとか。そんな別荘ブームのなか、別荘の代名詞である軽井沢などを擁する長野県が首位の座を明け渡したそうなのだ。代わって王座に就いたのは静岡県。J-CASTニュースによると、別荘の利用方法が変化しているためだという。

日本の消費のカギを握る団塊の世代。定年後に発生する豊富な資金と時間を狙って、さまざまな企業がこの市場に参入している。ここで人気が出ているのが別荘。総務省統計局によると、1998年から03年の間で3万5000戸以上増加しているのだとか。U・I・Jターン(地方出身の都市部居住者が故郷に帰ること・都市部居住者が地方移住すること・地方出身の都市部居住者が故郷近隣の中核都市に移住すること)の流行もあるだろうけど、8割近くが定年退職間近の団塊の世代だそうなのだ。

別荘の売れ行きはバブル期以来ずっと低迷していたそうだけど、団塊の世代の消費拡大と近年の景気回復によってここ2〜3年は回復してきているそうなのだ。高額物件も売れているという。この団塊の世代に人気なのが静岡県の物件。98年までは、軽井沢を筆頭にたくさんの避暑地やスキー場を擁する長野県が長期にわたって王座に君臨していたのだけれど、03年に逆転。なかでも、伊豆半島に人気が集中している。

この王座交代には、団塊の世代の購入目的にあったようなのだ。定年前には文字通り別荘として利用し、定年後には移住・永住を希望している人が多く、移住・永住を視野に入れるなら、首都圏からのアクセスが良く、気候が温暖な場所を選びたいところ。こうした条件をすべて満たしている静岡県は、ニーズに合った絶好の“別荘地”なのだ。しかも熱海や伊豆高原には、移住・永住向きの土地・建物が広い物件が多いという。

静岡県は、江戸幕府を開いて息子に将軍職を譲った徳川家康が、温暖な気候と江戸へのアクセスを考えて隠居場所として選んだところ。また、伊豆半島は山海の食材がたくさんあるので、食べることが好きな人にも絶好の土地なのだ。とはいえ、静岡県の別荘の価格帯は2500万〜3000万円。おいそれと買えるものではないのだ。うーん、みんな金持ちだなあ。

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