渋谷公会堂が命名権導入、10月から新名称に。

2006/06/19 18:56 Written by コジマ

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音楽殿堂として、国内外のミュージシャンがコンサートを行っている渋谷公会堂。アスベスト問題などから現在改修工事が行われているのだけれど、10月1日のリニューアルオープンに合わせて、命名権(ネーミングライツ)を導入することが発表されたのだ。契約期間は5年で、契約料金は年間5000万円以上とのこと。

1987年のBOØWY解散宣言をはじめ、ロックやクラシックなどのコンサートが行われている渋谷公会堂だけど、東京五輪での重量挙げ競技の会場として建設されたのだ。その後、音楽施設のほかに「8時だヨ!全員集合」などの収録会場としても利用、現在は渋谷区が管理しており、今回の命名権導入も区が決定した。

最近やたら耳にする命名権だけど、もともとは80年代後半に米国で考案された広告概念で、施設の建設や運営費の調達方法として定着しているそうなのだ。企業にとっても、企業名を冠することによって中継やニュースでの露出機会が増えるため、宣伝効果が高い。

日本でも、東京都の第三セクターが運営するサッカー場の東京スタジアムが03年に導入した(味の素スタジアムに)のを皮切りに、横浜国際総合競技場(日産スタジアムに)や県営宮城球場(フルキャストスタジアム宮城に)、西武ドーム(インボイスSEIBUドームに)など、公営、私営に限らずに広く使われている。また、施設自体の名前だけでなく、ヤフードームの「コカコーラ・フィールドシート」のように、施設の一部に対しても導入されているのだ。こうして見てみると、運営状況が厳しいといわれているJリーグやプロ野球パ・リーグの球団が本拠地にしている施設が多いのだ。

今回発表された渋谷公会堂の命名料は、5年で2億5000万円以上。これはかなりの収入源になりそうなのだ。渋谷区はこれにより文化芸術施策の充実を目指しているそうで、収入の見込みがほとんどない社会貢献事業も積極的に行っていくそうなのだ。募集期間は20日から来月10日までで、8月中に名称を決定するとのこと。

音楽の殿堂として重要な存在の渋谷公会堂。ちゃんと区の審査はあるだろうけど、センスのないネーミングだけはどうにか避けてほしいのだ。

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