松井稼頭央内野手がロッキーズに移籍、新天地で再生を期す。

2006/06/11 20:49 Written by コ○助

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日本が誇る俊足巧打の内野手として、早い時期からメジャーの熱い視線を集めていた松井稼頭央内野手。「西武の将来を背負う男」とまで呼ばれた松井稼選手がFA権を行使して海を渡ったのは2004年のことだったなり。3年契約、総額2300万ドル(約25億700万円)という破格の条件でメッツに入団した松井稼選手は、先にヤンキースに入団していた松井秀喜外野手と同じ名字のため「リトル松井」との愛称が付けられ、ニューヨークのファンから一身に期待を背負ってメジャー生活をスタートさせたなりよね。

デビュー戦となった2004年シーズンの開幕戦では1番に起用され、初打席に初球をいきなり本塁打(新人としてはメジャー史上初の快挙)。波に乗った松井稼選手は3打数3安打2四球と完璧な成績で開幕戦を終え、ニューヨークメディアから絶賛を浴びることになるなり。ニューヨークポスト紙は1面で「Fan-kaz-tic(ファンタスティックをもじった造語)」の見出しを掲げ、スポーツ面では2ページも割いて松井稼選手のプレーを分析。ニューズデイ紙は「Mr. Perfect」。デーリー・ニューズ紙は「Kazoom(松井稼選手の愛称『Kaz』と、急上昇の意味のzoomを合わせた造語)」の見出しで「松井稼のホームランでメッツに勢いが出た」と評価するなど、「リトル松井は凄い奴だ」とニューヨークの誰もが松井稼選手に期待を寄せたなりね。

ただ、華々しいデビューを飾ったところで松井稼選手への高評価はパタリと止まり、その後は成績が下降線をたどると共に、メディアからも辛辣な言葉が並べられることになったなりよ。今年4月にはFOXスポーツが選ぶ「年俸面で最も過大評価されている選手と過小評価されている選手(MLB's most overpaid and underpaid players)」の過大評価されている選手の一人として紹介され「メジャーで失敗した最初の高額年俸日本人選手」「今季も昨季と同様に故障でチームから離れていることは、北米の野球に適応できていない証拠だ」と、かなり辛い言葉を並べられていたなりね。メッツでの3シーズンで239試合、219安打、打率.256の成績では仕方のないところなりか。

そんな松井稼選手なので、当然これまでトレードの話は何度も浮上してきたなりが、契約の中に「ヤンキース、エンゼルス、ドジャース以外の球団へのトレード拒否権」が盛り込まれていたため、水面下で動きがあっても、最終的にはトレードが成立せずに現在に至っていたなりよ。しかし、メッツでの出場機会が減少傾向にある松井稼選手自身も焦りがあったのか、ついにロッキーズへのトレードに合意。ニューヨークを去り、コロラドへと新天地を求めることになったなりよ。

移籍について、松井稼選手は公式ページに「NYのファンの皆さん、そしてメジャーでプレーするチャンスを開いてくださった球団関係者の皆さんにとても感謝しています。また、素晴らしいチームメイトに恵まれたメッツの2006年シーズンを心の底から応援しています。そして今の僕の気持を一言。『やるでぇーーっ!!』」と思いを綴っているなり。

現地時間の10日には早くもロッキーズに合流し、背番号も「16」に決定。当面は傘下の3Aコロラドスプリングスで調整を続け、時期を見てメジャーに昇格するスケジュールが組まれているようなり。ロッキーズはかねてから二遊間に課題のあり、松井稼選手はチームに望まれての移籍。本人もトレードを前向きに捉えられているようなので、日本でプレーしていた頃のような、走・攻・守の三拍子が揃った活躍を見せてくれる可能性は十分ありそうなりよ。メッツでの不本意な三年間で付いてしまった評価を覆すような、派手な活躍に期待したいものなり。

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