メジャーの「年俸をもらいすぎている5人」にメッツ松井稼内野手ら。

2006/04/12 20:02 Written by コジマ

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右ひざを痛めて故障者リスト入りしている米大リーグ、ニューヨーク・メッツの松井稼頭央内野手。10日の紅白戦に続いて11日も練習試合に出場しメジャー復帰に向けて動き始めたのだけれど、そんな開幕スタートに失敗した松井稼内野手に米メディアから厳しい評価が下された。米放送局FOX傘下のFOXスポーツは11日、ウェブサイトで今季の活躍が年俸をもらいすぎている選手5人を挙げ、そのなかに同内野手が含まれていたのだ。

FOXスポーツのケン・ローゼンタール上級記者(野球担当)は、「年俸面で最も過大評価されている選手と過小評価されている選手(MLB's most overpaid and underpaid players)」としてそれぞれ5人をリストアップ。「最も過大評価されている選手」の4番目に松井稼内野手の名を挙げている。

松井稼内野手は、3月16日のオープン戦でスライディングした際に右ひざの靱帯(じんたい)を痛め、全治3週間と診断された。10日にリハビリ中の選手らによる紅白戦に出場、2安打2盗塁と復調をアピールできたが、完全に開幕スタートに遅れてしまったのだ。

ローゼンタール上級記者は、松井稼内野手の年俸が805万8000ドル(約9億5000万円)と紹介し、「メジャーで失敗した最初の高額年俸日本人選手」「今季も昨季と同様に故障でチームから離れていることは、北米の野球に適応できていない証拠だ」と辛らつに批判している。うーん、本当に厳しいのだ。

「過大評価されている選手」の1位は、サンディエゴ・パドレスの朴賛浩(パク・チャンホ)投手。韓国人初のメジャーリーガーながら、2003年から故障に悩まされ、パドレスに移籍後も先発から外されるなど苦しい状況にあるのだ。ローゼンタール上級記者は「01年のオフに朴投手とレンジャーズが結んだ(5年)6500万ドル(約76億7500万円)は大リーグ史上最悪の契約だった」「レンジャーズに移籍してから昨季までの4年間に26勝しか挙げていない」「引退させろ」と、めちゃくちゃ辛口。まあ、現在の年俸は1530万ドル(約18億円)はたしかに「もらいすぎ」なのだ。

以下はエリク・ミルトン投手(シンシナティ・レッズ)、ジェイソン・ケンドール捕手(オークランド・アスレチックス)、松井稼内野手、ショーン・ケーシー内野手(ピッツバーグ・パイレーツ)となっている。

一方、「過小評価されている選手」の1位は、ボストン・レッドソックスの指名打者デービッド・オルティス選手。同僚のマニー・ラミレス外野手とともに「ドミニカの飛ばし屋コンビ」としてレッドソックスの破壊的打線の中軸で、昨季はア・リーグ打点王も獲得している同選手の年俸は650万ドル(約7億6700万円)。驚くほど低額というわけではないけど、あれだけ活躍していて松井稼選手より低いとは……。ローゼンタール上級記者は「(すでに契約されている)来季からの4年5200万ドル(約61億4000万円、1年当たり約15億円)は、彼の市場価格を適正に反映している」としているのだ。それでもニューヨーク・ヤンキースの松井秀喜外野手と変わらないんだけど……。

「過小評価されている選手」はそのほか、昨季サイ・ヤング賞のクリス・カーペンター投手(セントルイス・カージナルス)、トレバー・ホフマン投手(パドレス)、メルビン・モーラ内野手(ボルティモア・オリオールズ)、トニー・クラーク内野手(アリゾナ・ダイヤモンドバックス)が挙げられている。

米国でも日本でも、野球選手の年俸は過去の成績や商業的な理由なども絡んでくるため、選手の現在の実力を反映していないものが多々見られるのだ。何をもって「適正年俸」とするかというのも意見が分かれるところだけど、個人的にはオルティス選手のように前年に大活躍した選手は上げて、活躍できなかった選手はきちんと下げるという方式のほうが、日本の某球団のように選手が弛緩しないような気がするのだけど。

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