アルコール検知で発信阻止、飲酒運転防止の新兵器登場。

2006/05/30 22:16 Written by コジマ

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平成14年6月の道路交通法改正により、罰則が強化された飲酒運転。その効果もあって、飲酒運転関連の事故が昨年は約1万4000件と5年前に比べてほぼ半減しているのだけれど、いまだに707件の死亡事故が発生している。こうした悲劇が起こらないように、飲酒運転の撲滅を目指すNPO法人のMADD(飲酒運転に反対する母親の会) Japanが29日、運転者の息からアルコールを検知するとエンジンがかからなくして飲酒運転を防ぐ装置のデモンストレーションを都内で行ったのだ。同会は、バス会社や運送会社に取り付けるよう働きかけている。

この「インターロック」と呼ばれる装置は、携帯電話ほどの大きさ検査器に息を吹きかけるとアルコールの濃度を測定する。一定レベルのアルコールを検知すると、自動的に車のキーをロックしてエンジンがかからないようにするのだとか。走行中も不定期にチェックを促し、無視すると警察などに通報するというから、徹底しているのだ。

インターロックは、米国やカナダの多くの州や英国、フランスなどですでに飲酒運転違反者の再犯防止のために違反者の車に設置することを義務づけており、再犯率が75%低下するという報告もあるそうなのだ。また、スウェーデンは2012年からすべての新車に設置することを決定している。

自らも97年に飲酒運転者に次女の命を奪われたMADD Japanの飯田和代代表は、「日本では、長距離ドライバーの飲酒運転による重大事故が深刻な問題になっている。トラックやバスなどの営業用車両への装着が法制化されるよう、関係省庁や団体へ働きかけていく」とし、将来的には米国などのように再犯防止プログラムの一環として導入することも視野に入れているそうで、飲酒運転を繰り返す違反者に装置の設置を義務付けるように署名活動を実施。年内に10万人分を集め、関係各省庁に提出する予定だとか。

高額の罰金により飲酒運転事故が半減したとはいえ、いまだに飲酒運転を続けている人は絶えないし、再犯率も高いのだそう。飲酒運転による悲劇を根絶するためには、こうした強攻策に出るのも仕方のないことなのかもしれない。多少なら酒を飲んだほうが脳が冴えて運転の能力がアップするという意見があると耳にしたけど、これはルール。やはり「飲んだら乗るな」は正しいのだ。でも、パソコンの掃除なんかで使うエアダスターなどを使ったらどうなるんだろう。

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