天気記号は小中学生のとき地理の授業で習うけれど、新聞やテレビ、インターネットのお天気ニュースで天気図を読めなくても予報が分かるため、ほとんどの人が憶えてないと思う。ぼくも「○(快晴)」や「●(雨)」なんかは憶えてるけど、「◎」は何?と聞かれると、晴だか曇だか分からなくなっちゃうのだ。そんな天気記号で年に何回かしか登場しないという“レアもの”について、
エキサイトが記事にしているのだ。その記号は「○にS」。いったいどんな天気を表しているのだろうか。
天気記号は日本式と国際式があって、前者は21種類、後者は97種類もあるそう。近年注目されている気象予報士試験(1994年スタートの国家試験)を受験する人にとっては、初歩的な必修事項なのだ。さて、問題の「○にS」は「ちり煙霧」だそう。ちり煙霧? ちり煙霧といわれても、それ自体が分からないのだ(笑)。「風によって地面から吹き上げられたちりまたは小さな砂の粒子が風がおさまった後まで浮遊している現象」だそうで、エキサイトによると、火山灰や黄砂などがこれに該当し、視界が2キロメートル未満になった状態で、過去にも非常にまれな現象なのだとか。なんで「S」なのかというと、砂の英語「sand」から来ているそうなのだ。
黄砂は、中国大陸の砂漠などで強風に巻き上げられた砂が舞う現象で、中国では年々
深刻化しており、日本にも偏西風に乗って飛来する。今年は黄砂の当たり年で、4月8日に59地点、同18日に55地点以上で観測され、東京都心で6年ぶり、千葉市では18年ぶりの飛来となったのだそう。ちょうどこの日、ぼくは白いタオルをベランダに干していたのだけれど、見事に黄色くなっていたのだ。
西日本新聞の記事にある写真を見ても、かすんでいる様子が分かる。
しかし、こんな状態でも「ちり煙霧」とは認定されなかったそうなのだ。うーんコレはかなりレアなのだ。「ちり煙霧」以外にも、「○に∞」で「煙霧」(肉眼では見えないごく小さい乾いた粒子が無数に大気中に浮遊している現象)、「○にSと→」で「砂じんあらし」(「ちり煙霧」で視程が1キロメートル未満の場合)、「○に↑と→」で「地ふぶき」(積もった雪が風で地面から吹き上げられて視程が1キロメートル未満の場合)といった“レアもの”はたくさんある。「○に×」で「天気不明」なんて、身もフタもないものまであるし。
「快晴(○)」や「晴(○に|)」、「曇(◎)」にもちゃんと定義があって、雲量を空に雲がないときを0、全天が雲に覆われたときを10として、「快晴」が「雲量1以下」、「晴」が「雲量2〜8」、「曇」が「雲量9以上」とされている。また、「雨(●)」には4種類あり、右下に「キ」が付いた場合は「霧雨」、「ツ」が付いた場合は「雨強し」(1時間に15ミリ以上)、「ニ」が付いた場合は「にわか雨」(降雨強度が急速に、あるいは大きく変化して降る雨)となっているのだ。
普段使わない天気記号だけど、これほどの種類があるとは知らなかったのだ。もっと知識を深めたい人は、
Leeのきょうざいかんというサイトの
天気記号の3択クイズに挑戦してみては? ぼくはこの記事を書いた後にもかかわらず、初級で7問しか正解できなかったのだ。また、
おー!チャイルドどっと混むというサイトでは、
天気記号のスクリーンセイバーの無料配布も行っているので、興味ある人はどうぞ。