ゲンダイ、イチローの変貌ぶりを専門家に直撃。

2006/04/14 20:47 Written by コジマ

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ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の参加を機に、フジテレビ系ドラマ「古畑任三郎」への出演やインタビューにすすんで応えるなど、以前の寡黙で冷静沈着なイメージから一変した大リーグ、シアトル・マリナーズのイチロー外野手。シーズンが始まってもこの様子は変わることなく、報道陣からも疑問の声が上がっているのだ。何がイチローを変えたのか……。そんなイチローの“変心”について、ゲンダイが専門家に分析してもらっているのだ。

「ファンや周囲から求められる役割が変わったからでしょうね」。分析に当たった精神科医で成城墨岡クリニック(東京都世田谷区)の墨岡孝院長は、イチローの変貌に対してそう断言したのだ。ファンの要望が、オリックス時代やマリナーズなプレイしているときの「イチローはヒットを打てばいい」というものから、WBCでは「ヒットよりも日本代表を勝たせてほしい」というものに変わったためだという。立場や役割が変わると言動が変わるというのは、イチローに限らずよくあることのようなのだ。そういえば、友達でも大金を手にしたり華やかな仕事に就いたりして変わった人もいたなあ。

ゲンダイの記者の「イチローは二重人格じゃないんですか」という、ちょっとぶっ飛んだ質問に対しては、公私で態度を分けている、公の場では与えられた役を演じようとしている、と分析。だから二重人格のように見えるのかもしれないのだ。ぼくにはそう見えないけど(笑)。

公私を分けるイチローの姿に強さを感じる人も多いだろうし、そこにイチローの魅力があると思うのだけど、その理由として、墨岡院長は「自己顕示欲と自己愛が強いナルシスト。自分が望む通りの姿を演じて、自己満足しているのでしょう」としている。WBCでチームリーダーの役を買って出たのも、「それが一番の自己満足の方法だったから」で、自己顕示欲を満たせる方法を模索した結果が、WBCでのリーダー役ということなのだとか。「自分が時流に乗るにはどうしたらいいか。その術を知っている」と、うーん、的を射てはいるのだけど、ちょっといじわるな見解を示しているのだ。

その自己顕示欲の強さが良く出たり悪く出たりするそうで、よく出たときの例として年間最多安打記録、悪く出た場合の例として好不調の波が激しいことを挙げている。年間最多安打記録については、「自分と並ぶほどのスターがいないマリナーズというチームだったことも大きい」としているのだ。

でも、結局のところ「元の性格、プレースタイルに戻るのでしょうか」という質問に対し、「(WBCの優勝で)彼の内面にも変化があったと思います」と、計算して演じてるだけでなく、ちゃんと気持ちの変化の可能性も認めているのだ。

ヒットを量産するイチローも見たいけど、今年は城島健二捕手もいることだし、マリナーズを率いてワールドシリーズに出場する姿も見たいのだ。変化したイチローの雰囲気が、昨季ちょっととげとげしくなったチーム内のムードを変えていければいいなあ。

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