テレビ局ウェブサイトの訪問率、NHKが年間トップに。

2006/01/30 20:49 Written by コジマ

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インターネット調査会社のネットレイティングスは30日、在京キー局のウェブサイトの2005年年間平均リーチ(家庭における全ウェブ利用者に占めるサイト訪問率)を算出し、NHKが14.0%で2位のTBS(11.5%)以下民放各局を大きく引き離してトップになったと発表したのだ。さらにNHKは昨年12月、同社の月間リーチで年間最高となる16.2%を記録している。

各局の年間平均リーチは以下の通り。
NHKオンライン 14.0%
日本テレビ 10.9%
TBS 11.5%
フジテレビ 11.0%
テレビ朝日 7.6%
テレビ東京 6.0%

NHKオンラインは、2月の月間リーチではドラマ「ごくせん」でアクセス数を伸ばした日本テレビ(民放年間最高の13.3%を記録)にトップを譲り、7月にはドラマ「電車男」効果でフジテレビ(民放年間2位の13.1%を記録)に肉薄されたものの2月以外はトップを守り続け、年間平均でトップに輝いた。特に「紅白歌合戦」が行われる12月の伸びはすさまじく、民放各局が6.1〜10.6%と伸び悩むなか全テレビ局年間最高の16.2%を記録。相次ぐ不祥事で受信料不払いが続くなか、NHKにとっては明るいニュースとなったのだ。また民放では、月間リーチ年間最高と2位を記録した日本テレビとフジテレビを抑えて、年間で安定したアクセス数を確保したTBSが2位になっている。

NHKの圧勝とTBSが日テレ、フジを抑えたことについて、ネットレイティングスの代表取締役社長兼チーフアナリストの萩原雅之氏は「2005年のテレビ年間視聴率ではフジテレビがトップ、テレビ朝日が躍進といった傾向だったが、NHKとTBSのサイトはニュースコンテンツや選挙報道などに強みがあり、テレビ局のウェブサイトが単なる番組宣伝だけではなく、報道・情報サイトとして利用される傾向も強まっているようだ」とコメントしているのだ。たしかに各局のウェブサイトを見てみると、NHKとTBSのみトップページにニュースコンテンツがあり、萩原氏のコメントを裏付けているのだ。

さらに、NHKオンラインの12月月間リーチの驚異的な数値について、同社は「NHKは毎年12月に訪問者が増える傾向にあるが、今年は特に紅白歌合戦出場歌手の発表(12月1日)に加え、11月に公表された『スキウタ100曲』関連コンテンツへも継続的に多くの訪問者があったことが貢献した」としている。「ごくせん」「電車男」で日テレ、フジがアクセスを伸ばしたように話題性が反映されるのは当然なことながら、紅白への関心の高さは民放局の番組ではかなわないことがうかがえるのだ。

また、各テレビ局ともトップページに自局の番組表を掲載しているけど、NHKオンラインの番組表の見やすさには定評があることも要因になっているのではないだろうか。情報ソースとしてまだまだ発展の要素があるテレビ局のウェブサイト。番組の話題性だけでなく、見やすい番組表や訪問者が求めているものをきちんと把握した情報提供を行っていけば、民放局でもNHKに勝るアクセス数が稼げるはずなのだ。それにしても、地方局のテレビ東京はいいとして、テレビ朝日は他局に差をつけられすぎなのだ。あと、フジテレビの強制動画再生機能をなんとかしてほしいのだ。

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