アメリカの学校で使われる「ホール・パス」とは。

2006/01/09 03:08 Written by Maki K Wall@駐米特派員

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長女の小学校なんですが。クラスの授業形態がかなり面白いのです。体育や音楽の授業のように、他の場所に行く学科の場合を除いて、教室内でやる授業にはなんと日本のような時間割がありません。

どうするかというと、まず生徒が4-5人ずつの組になり、それぞれ個人に算数や英語のプリントを渡されます。んでそれを時間内に終わらせるのですが、その途中で先生が「はい、グループAは今から先生のテーブルに。グループBは本を借りてきて読む。グループCはコンピューター」というように、指示されて机から移動。先生から新しい計算を教えてもらったり、図書館から本を借りてきたり……とそれぞれバラバラに活動します。

それが20分ほどの頻度で順番にこなしていき、同時に「プリント組」「図書館組」「先生のテーブル組」「コンピューター組」がまったく別の勉強をするという……。日本のように静かに席について黒板の前の先生の話をよく聞く、というスタイルとは大違い。とにかく教室内が常に動き回っている感じです。これでよく子供たちが騒がないなぁと思うのですが、意外と子供たちもちゃんとやってます。それに保護者がボランティアで教室に来ることが多いので(毎日最低2-3人はいる)、大人の目が生徒に行き届いている感じがします。

ところで図書館に行くなど学校内を移動する場合、生徒だけで行動する時は多くの学校で「ホールウェイ・パス」なるものを生徒に渡します。これは基本的に授業中に廊下(ホールウェイ)に出るのが禁止されているため、特別に許可書を与えるというコンセプト。生徒が1人でいる時、怒られないように担任以外の先生や警備員(治安の悪い地域の高校などには配置されているそうです)に見せるんだとか。

ちなみにこのホールウェイ・パス、ただの用紙に名前や時間、行き場所を書くモノだったり、カラフルなお札に「図書館」「トイレ」「保健室」「事務室」と書かれたものだったり、といろいろなんですが、何故か以前ウォール真木が見たニュースでは、なんと「消火器」をホールウェイ・パスとして利用している高校が……。理由は先生側が「パッと見てすぐ判るから」なんだそうですが。

そんなの持ち歩く生徒の身にもなってくれと(笑)。

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