マイクロソフトのXbox事業部長が描く「Xbox360勝利のシナリオ」。

2005/12/05 11:13 Written by コ○助

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12月10日の国内発売日まであと5日。週末には「Xbox360」を手にして遊んでいる人もいるはずなりが、今のところ聞こえてくるのはあまり芳しい評判とは言えないなりよね。本来勝負するべき次世代ゲーム機としての「ゲームの中身」よりも、その巨大な本体やACアダプタに対する不評が語られることが多いのはマイクロソフトとしても不本意なはずなりが、先に発売されたアメリカでの初期不良騒動も手伝って、「Xbox360」は前代の「Xbox」に続いて逆風の中の船出となりそうなりよ。

そんな空気はマイクロソフトも感じ取っているはずなりが、発売を目前にした段階での、丸山嘉浩Xbox事業部長に対するインタビューが毎日新聞に出ているなりね。「Xbox」の反省をもとに、日本のゲーム市場でのシェア獲得に向けてどのような「勝利のシナリオ」を描いているのか。少し内容を見ておくことにするなり。

「(次世代機のすごさは)ハイビジョンのグラフィックで、オンラインがノーストレスででき、フェースプレートをはじめとしたカスタマイズが楽しめるということです」
「私の立場は劇場の支配人。設備をそろえるのが役目です。でも、『うちの照明や音響はすごい』って設備をPRしたってお客さんは来ませんよね。どんな演劇(=ソフト)をかけるかが重要でしょう」
「200万台ぐらいは引っ張れるタイトルがそろったと思います。200万台を超えてくれば、360がリビングの中に入り、マーケットプレースなどでのオンラインの新しいエンターテインメントビジネスが劇的に広がる」

「Xbox360」のウリとしてハイビジョン画質、オンラインゲーム、フェースプレートの三点を上げているなりが、これらがどこまで一般のゲームユーザーに訴求できているのかが気になるところ。ハイビジョン画質は、画面を見れば「Xbox」よりも飛躍的に美しくなっていることは一目瞭然なので、この点は訴求できているとは思うなりが、一般のゲームユーザーにとってこれがハードを購入させるほどの牽引力を持つ魅力かと言われれば、それもまた微妙ではあるなりよ。「現行機でも十分満足」という人は少なくないなりからね。

オンラインゲームも、なかなか日本では一般のゲームユーザーを巻き込むには至っていないなりが、その環境が「Xbox360」の登場によって劇的に変化するとは考えにくく、やはりハードを購入させるほどの牽引力を持つ魅力かと言われれば、少しパンチが弱いように思うなり。フェースプレートも同様。そう考えると、「Xbox360」を「買いたい!」と思わせる要素って、何があるなりかねぇ。

また、「どんな演劇(=ソフト)をかけるかが重要」と語ってはいるなりが、発表されている本体と同時発売のソフトは「FIFA 06ロード・トゥ・FIFAワールドカップ」(エレクトロニック・アーツ)、「RIDGE RACER 6」(ナムコ)、「エブリパーティ」(マイクロソフト)、「テトリス ザ・グランドマスターエース」(AQインタラクティブ)、「ニード・フォー・スピード モスト・ウォンテッド」(エレクトロニック・アーツ)、「パーフェクトダーク ゼロ」(マイクロソフト)の6本。スタートダッシュを決めるには、同時発売ソフトが重要な意味を持つなりが、本体の売り上げを牽引するほどの魅力を持っているのは「RIDGE RACER 6」くらい。厳しめなラインアップと言わざるを得ないなりね。まあ今後は確かに魅力あるタイトルの投入予定がアナウンスされているなりが、それらをどのタイミングで投入できるかが、「Xbox360」の未来を左右することになりそうなりよ。

泣いても笑っても、発売まではあと5日。果たして「Xbox360」は日本で売れるのか。来週あたりにはある程度の売れ行きが判明することになるので、注目しておきたいなりね。

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