16日に開催された「東京ゲームショウ2005」の基調講演において、任天堂の岩田聡代表取締役社長が発表した次世代ゲーム機「レボリューション」のコントローラー。リモコンのような形状のコントローラーは、搭載されたセンサーによって上下左右の動きを画面に伝えることができるという、斬新な発想で開発されたものだったなりよね。「(コントローラを)両手で持つと言うところから検討に入った」という、ファミコンの時代からの常識を疑うところから始めるあたりは、さすが任天堂といった感じだったなり。
さて、このコントローラーについては、デモ以外のゲームでの操作感を体験した人が誰一人としていないのに、日本の各メディアからは賞賛の声が上がっていたなりが、米国人の記者がこの革新的なコントローラーをどう見たのか。そんな興味深いレポートがWIREDに出ているなりよ。どのような印象を受けたのか、少し見ておくことにするなり。
「筆者は他の参加者とともに、湖のほとりで釣りをするゲームを試してみた。コントローラーの『鼻先』を下に向けると釣り糸が水面下に沈む。魚が針にかかると、内蔵の振動機能が震えて知らせてくれるので、コントローラーを引っ張り上げるように動かして魚を釣り上げればいい」
「(メトロイドの新作のデモでは)プレイヤーは、アナログスティックがついた補助コントローラー――その形にちなみ、宮本氏は冗談めかして『ヌンチャク型コントローラー』と呼んでいた――を使って主人公を動かし、リモコン型の標準コントローラーを使って標的を見つけて狙いを定め、周囲をぐるりと調べて銃を撃つ。筆者も試してみたが、あっという間に操作に慣れ、廊下を走って敵にぴたりと狙いを定めて撃退した」
「サードパーティーのゲーム開発者がレボリューションに飛びつき、このゲーム機向けに一流のソフトウェアを供給するようになるかどうかは、まだわからない。だが、任天堂の強みは、常に社内にソフトウェア開発チームを抱えていた点にあることを考えると、レボリューションにおいても、ユニークな操作システムにマッチした魅力的なゲーム体験を提供してくれると考えて間違いないだろう」
実際に報道陣向けに公開されていたのは、このコントローラーの操作感を体感するために作成されたデモ用のプログラム。「メトロイド」のデモでは簡単にコントローラーの操作に慣れて、プレイすることができたとこの記者は報告しているなりね。常に子どものユーザーを意識しながらゲームの開発に取り組んでいる任天堂なので、決して煩雑なモノにはならないのは当然としても、「メトロイド」のようなアクション系の作品でも容易に操作ができるということは、思っている以上に敷居の低いコントローラーなのかもしれないなり。
従来のコントローラーのような使い方ができるアダプタも発売される予定なので、「レボリューション」向けに配信される昔のゲームを遊ぶときにも心配は無用。「レボリューション」向けに新たに開発されるゲームに関してはコントローラーの特性を思い切り活かしたソフトが出てくるだろうし、「レボリューション」は新旧のゲームの楽しみを提案してくれる、素敵なハードになるなりね。「Xbox360」「プレイステーション3」「レボリューション」の次世代ゲーム機3機種の中ではスペック的には劣るものの、一芸を持った「レボリューション」は人気を集めそう。発売が楽しみなりね。