倉本聡が考えるテレビドラマ人気低迷の理由。

2005/09/19 14:32 Written by コ○助

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21年間続いた「北の国から」シリーズなど、ゆったりとした時間軸のストーリーがファンから絶大な支持を受けている脚本家の倉本聡。コ○助はあまり「北の国から」は好みでは無いものの、今春フジテレビ系で放送されていた「優しい時間」を見て、倉本聡の良さが少し分かった気がしたなりよ。今どきのドラマにしてはやや青臭い登場人物、不自然とも思えるほどきっちりとしたセリフ回しには時より「むぅ」と唸ってしまうこともあるなりが、全体としては実に心地良いストーリー展開で、倉本聡が大御所たる由縁を垣間見ることができたなりね。

そんな大御所の倉本聡が、近年のテレビドラマ、特に連続ドラマの人気低迷についてどう考えているのか。興味深い内容のインタビューが日刊スポーツに出ているなり。

「視聴者はバカだから、という考え方がいつからか始まった。説明し過ぎなんです。そこにだれとだれがいますということを説明するため、10秒ぐらい費やす」
「必要のないところで、音量の大きい音楽がのべつまくなしに入ってくる。セリフが聞こえなくなる。役者も、何を言っているのか分からなくなる。役者の顔を見ているしかなくなってくる。だからチャーミングでスタイルがいい人ばかりを起用する。ドラマの本質でドラマがつくられていない」
「(最近のドラマは)見なくなりました。見ようとすると、何だか汚れてしまうような気がするんです。嫌な気分になる。公共の電波を使って、何でこんなものをつくっているのかと怒りがこみ上げてくる。お客をなめるなよって」

なかなか辛口のご意見なりが、なるほど、と思う部分も。たとえ不自然であっても、セリフで場面や登場人物を説明するシーンはドラマを見ているとよく出てくるなりが、この説明臭いシーンによって興ざめてしまうことはままあることなりよね。「え、なんでこのシーンでその人の名前を口にするの?」とか(笑)。すべての脚本家が「視聴者はバカだから説明しておかなくちゃ」と考えているわけではないと思うなりが、そうすることがドラマを作る上で当たり前のことだという風潮はありそうな感じはするなりよ。

視聴率の低迷が続き、今のテレビドラマは変革期に突入しているので、いろいろな部分を見直すにはちょうど良い時期。倉本聡が指摘するように、視聴者をバカにしたような作りのドラマがもう受け入れられなくなってきたのは確かなので、良い方向に改善されていくと願いたいものなり。

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