マーガリンは身体に悪い? 米政府が規制に乗り出す理由。

2005/07/27 09:19 Written by コ○助

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以前は米食中心だったコ○助の食生活も、美味しいパンに巡り会うようになってからはだいぶパン食の機会が増えてきたなりよ。それに伴って、米食の頃には使うことのなかったバターやマーガリンを使用するようになり、冷蔵庫に常備しておくようになったなりね。ただ、バターとマーガリンを比較したときに、漠然と植物性のマーガリンのほうが低カロリーで、コレステロールも低いという認識を持っていたため、どちらかと言うとマーガリンを購入することのほうが多かったなりよ。

ところが、最近になって欧米を中心にマーガリンが身体に悪いとの研究が支持されるようになり、日本でも徐々に「マーガリン追放」の動きが広がり始めているほど、「マーガリンはバターより身体に良い」という認識が崩れ始めているなりね。具体的にはマーガリンに含まれる脂肪酸の一種である「トランス酸」が心筋梗塞のリスクを高めることがわかり、アメリカでは政府が規制に乗り出すことを決定。2006年1月1日からは食品などにトランス酸が含まれる場合には含有量表示を義務付けることになっているというなりよ。日本ではあまり大きな話題になっていないなりが、マーガリンを取り巻く状況は、深刻な局面を迎えているなりね。

現在発売中の「週刊朝日」には、この「マーガリンが身体に悪い説」についてのレポートが掲載されているなりが、どのようなレポートなのか、簡単に要点をまとめておくなり。

・アメリカのホテルではすでにマーガリンが姿を消し始めている。
・トランス酸は自然には存在しない物質で、もともと人体には不必要なもの。
・トランス酸の危険性は古くから認識されていたが、1993年に動脈硬化を進行させるという説が認められた。
・米厚生省と農務省が発行する食事ガイドラインには、マーガリンの摂取量について「できるだけ少なくするように」と明記。
・トランス酸はマーガリンのほかに食用油に含まれている場合もあり、パンやケーキ、フレンチフライ、ドーナツ、クッキーなどの摂取によって体内に取り込まれる。
・マーガリンはトランス酸のほかに、心筋梗塞のリスクを高めるリノール酸を多く含有している。

トランス酸自体はマーガリン以外にも含まれているため、決してマーガリンだけが悪いという話では無いなりが、日常的に口にする食品として、マーガリン経由でトランス酸を体内に取り込んでしまう可能性が高いのは確かなりね。日本ではバターに比べてマーガリンはコレステロールが低いため、動脈硬化の疑いのある人はマーガリンを使うように、と医者から指示されていた時期があったなりが、最近の研究ではこれは全く逆で、マーガリンのほうが動脈硬化と、そこから繋がる心筋梗塞のリスクが高まるというなり。

同じようにトランス酸の危険性について触れた記事が、All Aboutの「家庭の医学」にも掲載されていたので、こちらも要点をまとめておくと。

・マーガリンの摂取量とアトピー性皮膚炎との関係も示唆されている。
・腸の慢性炎症疾患「クローン病」とマーガリンの因果関係が認められたため、ドイツでは規制対象になっている。
・授乳を通じて乳児がトランス酸を摂取すると、アレルギーやアトピー体質になりやすい。

なんと、困ったことに心筋梗塞のみならず、アレルギーの要因にもなるというなりよ。時代の変化とともにアレルギー体質の人が増えているなりが、米食からパン食へと食生活が変化したことや、さまざまな食品にトランス酸を含んだ食用油などが利用されるようになったことが大きく影響している可能性は否定できなそうなりね。妊婦や、授乳をしているような女性は特に注意が必要かもしれないなり。

日本では表示義務がないので、消費者が知らないところでたくさん使われているトランス酸。それゆえマーガリンの摂取を避ければトランス酸を体内に取り込まなくて済む、というわけでは無いなりが、トランス酸の存在を知った上で意識的に生活するかどうかで危険性を少しは回避することができそうなりよね。まだ科学的な根拠に乏しいと反論する学者や業界団体もあるようなりが、すでに規制をしている国がある以上、過剰な摂取はしないほうが無難なはず。皆さんもマーガリンの摂取はほどほどに。

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