低迷ハリウッド映画を尻目に、邦画の興行成績が絶好調。

2005/07/04 22:57 Written by コ○助

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先日、アメリカでのハリウッド映画の興行成績が振るわず、過去最悪の状況を迎えているとの話題をお伝えしたなりが、その傾向は日本でもジワジワと現れて来ているなりよ。これまで日本の映画産業の興行面を支えてきたのはハリウッド映画であり、邦画は長い冬の時代を過ごして来たなりが、近年は徐々にアニメや新世代の監督による邦画が台頭。時にハリウッド映画を凌駕するほどのヒットを記録し、すっかり復権してきたなりね。

今年はまだ上半期が終了したばかりで、邦画がどの程度ヒットしているのか正確なデータは出揃っていないなりが、参考までに昨年公開された邦画の興行成績上位10作品を見ておくと。

1位 200億円以上 「ハウルの動く城」
2位 85億円 「世界の中心で、愛をさけぶ」
3位 48億円 「いま、会いにゆきます」
4位 43.8億円 「ポケットモンスター アドバンスジェネレーション/裂空の訪問者」
5位 30.5億円 「ドラえもん/のび太のワンニャン時空伝」他
6位 28億円 「名探偵コナン/銀翼の奇術師」
7位 23億円 「クイール」
8位 21.5億円 「スウィングガールズ」
9位 19.3億円 「NIN×NIN 忍者ハットリくん THE MOVIE」
10位 18.5億円 「半落ち」
10位 18.5億円 「ワンピース THE MOVIE/呪われた聖剣」

といった具合に、製作費が10億円にも満たない邦画でも、これだけのヒットを記録するようになってきているなりね。こうした邦画好調の背景には、シネコンの普及によって映画の鑑賞スタイルが変化してきたことに加えて、ネットの口コミという要素も強く反映されてそう。出版やテレビが連動して大プロモーションを敢行していた「世界の中心で、愛をさけぶ」や「いま、会いにゆきます」はともかく、「スウィングガールズ」や「クイール」のヒットの裏には、ネットの力が介在しているのを感じるなりよ。また、アニメはさすがに日本のお家芸だけあって、ちびっ子たちを中心に安定した人気を誇っているなりね。

今年の邦画もなかなか元気で、上半期だけでも、フランスやスイスなど8か国での上映も決まった「ローレライ」、宮藤官九郎の初監督作品「真夜中の弥次さん喜多さん」、「踊る大捜査線」の関連作品「交渉人真下正義」、もはや語るまでもない「電車男」、ハリウッドでの再編集が決まった「戦国自衛隊1549」などなど、作品の評価云々はともかくとして、これらの作品が話題に上ることは実に多かったなりよね。また、アニメも「ONE PIECE ワンピース THE MOVIE オマツリ男爵と秘密の島」「クレヨンしんちゃん 伝説を呼ぶブリブリ 3分ポッキリ大進撃」「機動戦士Zガンダム 星を継ぐ者」と公開され、いずれも評判は上々の様子なり。

下半期も「逆境ナイン」「魁!!クロマティ高校THE★MOVIE」「亡国のイージス」「容疑者、室井慎次」「NANA」「男たちの大和 YAMATO」「機動戦士ZガンダムII 恋人たち」などの公開が控えており、邦画はこれからも上り調子で行きそうな流れ。入場人員も、1971年以来となる2億人を突破する可能性が出てくるなど、まさに絶好調といった感じなりね。

理想は洋画も邦画も活況を極め、映画産業全体が潤うこと。邦画の好調が向こう何年も続くわけでは無いはずなので、その間になんとか洋画も復活を遂げ、日本における映画文化を豊かなモノにしていって欲しいなりね。

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