Narinari.com読者がオススメするマンガ作品(第6回)。

2005/06/22 15:15 Written by コ○助

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読者のとものりさんから、こんなメールをいただきました。「第3回で紹介されていた『おおきく振りかぶって』を読んでみました。野球漫画は好きなんですが、これは読んだことがなかったです。でも、オススメされていた通り、びっくりするくらい良かったです。これからも期待してます!」。今回、こういうカタチで作品を紹介することで、一人でも読者が増えるのは嬉しいこと。これからものんびりとではありますが、順次皆さんがオススメしてくれた作品を紹介していきますね。(文・編集 Narinari.com編集部)

岩明均 「寄生獣」
「『寄生獣』が面白かった。人間の体に侵入し脳を次々と乗っ取り、人間を食うことで生きていこうとする正体不明の生き物vs.一人の高校生とその右手に図らずも『寄生』してしまったミギーの戦い」(さとべえさん)
「僕のお勧めの漫画は、すでに連載が終わってだいぶ立ちますが岩明均の『寄生獣』です。タダ人間の体に寄生した獣と闘うだけでなく、環境問題、哲学、心理学的なども考えさせられる作品です」(ひろきさん)
「ちょっと古めですが『寄生獣』です。印象は一言で言ってグロテスク、しかし内容はすばらしいです。表紙だけを見ると非常に不気味な感じがしますが、ストーリーは驚くほどきっちり組み立てられていて、読みすすむごとにハマリ度が増していく不思議な作品です。私にとっての大大名作マンガ」(ahnahnさん)
「宇宙より来た寄生虫が、人間の脳を食べて体を乗っ取り、以後も他の人間を食べて生きていく。主人公の少年は、幸運にも右手を食べられただけで、体を乗っ取られずに済んだ。主人公は、寄生虫に乗っ取られた元人間達と対決していく。オススメポイントは一見『寄生獣』とは、寄生虫に体を乗っ取られた元人間の事を指しているかに見える。しかし、作者の考える『寄生獣』とは、実は……」(安全戦士コンドムさん)

実際に読んだことは無くとも、その名前くらいは聞いたことがある人は多いであろう人気作「寄生獣」。宇多田ヒカルがハマったと公言していることでも有名な作品です。1990年から1995年にかけて「アフタヌーン」(講談社)に連載されていた作品で、1993年には第17回講談社漫画賞、1996年には第27回星雲賞コミック部門を受賞しています。人間に寄生する謎の生物と人間の戦いというSFモノというだけなら、きっとこれほどまでに多くの人を魅了はしなかったはず。その根底には「人間」と「自然」という普遍的なテーマに対する考察や問題提起がなされています。英訳版が海外でも出版されており、世界的にファンを獲得している作品です。

日渡早紀 「ぼくの地球を守って」
「花とゆめコミックスの『ぼくの地球を守って』通称『ぼくたま』。何度読んでも号泣。。20代後半〜30代前半女子は結構たくさんの人が通ってきた道だと思う」(ぴーまんさん)
少女マンガの金字塔的存在とも言える日渡早紀の「ぼくの地球を守って」。1987年から1994年まで「花とゆめ」(白泉社)で連載され、1993年にはOVA(オリジナルビデオアニメ)化もされています。ぴーまんさんのコメントにあるように、「現在20代後半〜30代前半の女性は一度は目にしてきた作品」と言ってしまっても過言ではないかも。内容は「前世」「輪廻」「異星人」「超能力」といったキーワードが飛び交う、ややオカルト的な部分を含んでいますが、さまざまな伏線や前世と現世が交錯するストーリー展開は「大河ドラマ」とも言えそうな壮大なスケールとなっています。1980年代後半から1990年代前半のマンガを語る上では欠かすことのできない作品です。

星里もちる 「夢かもしんない」
「私のお勧めは星里もちるさんの『夢かもしんない』ですね。元アイドルの幽霊と会社員とのコメディーです。もともとコメディーものを描かせたら凄い人なんですが、この作品は秀逸です」(Hiaroさん)
「りびんぐゲーム」や「結婚しようよ」「オムライス」などの代表作で知られる星里もちるの「夢かもしんない」も、ファンの間では愛され続けている作品のひとつ。1996年から「ビッグコミックスペリオール」(小学館)に連載されていた作品です。常に主人公が可愛らしく描かれている星里もちるですが、「夢かもしんない」に登場する女の子、元アイドルにして今は幽霊の夢野すみれもかなり魅力的。星里もちるの作品は総じて重すぎず、軽すぎず、また、だいたいコミック5〜6巻で完結するモノが多く、一気に読みやすいのが特徴です。ほんわかとした気分になりたい時にはぜひ。

山本航暉 「ゴッドハンド輝」
「『ゴッドハンド輝』ですかね。企業としての病院の話が出てくる医療マンガはあまり見たことがないので」(たいがさん)
2001年から「少年マガジン」(講談社)に連載されている医療マンガ。生と死に真正面から向き合う作品、天才的な医師が活躍する作品など、医療マンガの分野にはさまざまな作品がありますが、「ゴッドハンド輝」はどちらかと言うと後者の部類。少し間抜け、でも心優しい若い外科医・真東輝は、瀕死の患者を目の前にすると「神の手」を発揮する……。語り尽くされたエピソードではありますが、ある程度、医療の現場をデフォルメしながらも、少年誌というオブラートに包んで描いた読みやすい作品と言えそうです。

黒丸(画)・夏原武(作) 「クロサギ」
「ヤンサンに連載されている『クロサギ』がいいです。フィッシングとか絵画詐欺とか、世間で話題になる詐欺が次々と出てきます。被害者と加害者、両方の立場から書かれているのが面白いです」(トムさん)
「『クロサギ』作者もわからないんですが、以前本屋でみかけて非常に気になりました。」(オススメ漫画さん)

「ヤングサンデー」(小学館)に連載されている、詐欺を題材にした作品。主人公は詐欺の被害に遭い、無理心中した一家の唯一の生き残り・黒崎。自分の家族を死に追いやった詐欺師(通称・シロサギ)に復讐するべく、自身も詐欺師を貶めることだけを目的とした詐欺師(通称・クロサギ)となり、数々の詐欺師をハメ、大金を巻き上げていく……というストーリー。世の中にはびこるさまざまな詐欺の手口と対抗策を分かりやすく描き、面白いだけでなく、読んでいてためにもなる作品です。

(つづく)

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