Narinari.com読者がオススメするマンガ作品(第5回)。

2005/06/21 15:21 Written by コ○助

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梅雨時だというのに、東京は毎日暑い日が続いていますが、皆さんがお住いの地域はいかがですか? こう暑いと、外に出るのが億劫になって部屋にこもりがちになるもの。クーラーの効いた部屋でベッドに横になって、マンガを読む……。幸せですよね(笑)。まあ、冬になったらなったで、同じように「寒いと外に出るのが億劫になって、暖房の効いた部屋でベッドに横になって、マンガを読む……」という展開になることは間違いないのですが。なにはともあれ、マンガを読んで行きましょう。(文・編集 Narinari.com編集部)

幸村誠 「プラネテス」
「私のオススメは『プラネテス』です。宇宙の書き方がいい」(loloさん)
「僕がお勧めしたい漫画といえば『プラネテス』。アニメ化もされてこれまでBS、NHK教育、そして今年に入ってNHKハイビジョンで放送されていました。この作品ではロボットは出てきません。SFでもない。確実に訪れるであろう未来における宇宙と人間の関わりを描いた秀作です」(melondogさん)
「僕がお勧めするのは幸村誠さんの『プラネテス』というマンガです。連載は終わりましたが週刊モーニングで連載されて、アニメ化もされた作品です。このマンガの面白い所は話の舞台が宇宙なのですがそれがとても日常的に描かれていている所です。登場人物も魅力的に描かれていますし、そしてなによりSFなどが苦手な方でも面白く読めるようになっている所もこのマンガのいい所です。」(yoshさん)

原作の着眼点の良さに加え、NHKでアニメ化された作品も素晴らしい完成度だったことから、「名作」の呼び声も高いのが幸村誠の「プラネテス」。1999年から「モーニング」(講談社)に連載されていた作品です。舞台は西暦2074年の宇宙。melondogさんの説明通り、近未来を描いた宇宙モノでは珍しくロボットが登場しないのが特徴で、宇宙で「日常」を送る人間たちのドラマが魅力的に描かれています。ちなみに、この作品はSFファンの投票によって選ばれる第33回星雲賞(コミック部門)も受賞しています。デジタルコミックを配信する「e-manga」では、第1話を無料配信しているので、興味がある人はぜひぜひ。


甲斐谷忍 「ONE OUTS」
「野球好きならビジネスジャンプに連載中の甲斐谷忍の『ONE OUTS』がひねくれていて面白いとおもいます。」(A-GUCCIさん)
「僕も甲斐谷忍さんのONE OUTSはおすすめです! 野球だけじゃなく、駆け引きが熱くて最高です!」(TFさん)
「『ONE OUTS』は僕も好きですねぇ。理にかなっていて野球の奥深さを感じます」(ユージさん)

「ビジネスジャンプ」(集英社)に連載されている野球(賭博)マンガ。作者の甲斐谷忍が自ら「あらゆる野球漫画へのアンチテーゼとしてこの作品はつくられています」と語っているように、従来の野球マンガの概念を覆すストーリーとなっています。剛速球も投げない、変化球も投げない、野球選手としては平々凡々な主人公・渡久地東亜が、天才的な賭博師としての才能を活かして人間の「心理」を読み、勝負師の勘に頼って相手球団の打者をねじ伏せて行く……というもの。また、渡久地東亜は球団と「1アウトで+500万円、1失点で-5,000万円」という契約を結んでおり、予想以上に活躍する渡久地東亜を押さえ込もうとする球団オーナーとの駆け引きも見どころとなっています。とにかく新しいタイプの野球マンガ。野球好きな人は必見かもしれません。

菊田洋之 「モンガの大地」
「小学館の学年雑誌連載だった『モンガの大地』(菊田洋之:著)。こういう漫画が出てこないと命の大切さがわからない子供が増えるんだろうなあ……と。最終回は大人泣きするほど感動的。」(オススメ漫画さん)
「小学五年生」(小学館)に連載されていた動物マンガ「モンガの大地」。その連載誌ゆえ、あまり大人の話題には上らない作品ですが、一度読むと大人でもホロリと来てしまう、感動的な物語と評判の作品です。ストーリーは父親を亡くし、母親の実家のある田舎にで生活をすることになった主人公の少年・優太が、瀕死のモモンガを発見し、その後モモンガの親代わりとなって育てていく……という、少年と動物の成長を描いた心暖まる内容。絵も子ども子どもしているわけでは無いので、大人も抵抗なく読むことができるでしょう。オススメ漫画さんのコメントのように、読み切ったところで大人泣きしてみてください。

山野一 「四丁目の夕日」
「近所にヴィレッジヴァンガードができた際、コアな漫画の中にさらにコアなのが……故ねこじるの旦那である山野一の『四丁目の夕日』。自分の価値観をタコ殴りされた様な感じになりました……。」(ナコポンさん)
「ガロ」(青林堂)に連載されていた「四丁目の夕日」。似たようなタイトルの作品に西岸良平の「三丁目の夕日」がありますが、丁目がひとつ違うだけで、その雰囲気や内容は正反対なので要注意。古き良き昭和の雰囲気をほのぼのとした雰囲気で味わう「三丁目の夕日」に対し、「四丁目の夕日」はシュールを超えてエグイ描写が目立つ不幸な人生転落話なのです。最初から最後まで救いの無いストーリーなので、心が健康ではない人は決して読んではいけません。でも、一部マニアには支持されている作品でもあります。独特な雰囲気の「ガロ」系作品が好きな人は、読んでみても良いかもしれません。

寺沢大介 「喰いタン」
「おすすめの漫画といえば、ミスター味っ子で有名な寺沢大介の『喰いタン』が最高に面白いです。探偵モノなのに、必ず犯罪が食べ物に関連して行われ、それがちゃんと成立していて、なおかつ笑えます。絶対読んで欲しいです。」(ぱんぴーさん)
「ミスター味っ子」や「将太の寿司」でおなじみの寺沢大介が「イブニング」(講談社)に連載している「喰いタン」。タンは牛タンのタンではなく、探偵のタン。すなわち、喰いしん坊探偵を略して「喰いタン」というわけです。時に被害者宅の冷蔵庫を漁り、時に殺人現場に残された寿司を喰う。謎を解く前には必ず何かを食べるという、新しいタイプのミステリー作品と言えるでしょう。寺沢大介ならではの食に対するうんちくも豊富に描かれており、食べることが好きな人なら間違いなく楽しめる作品です。

(つづく)

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