「飛ばないボール」を実証、セ・パともに本塁打減少。

2005/04/30 17:07 Written by コ○助

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改革の一環として、これまで問題視されることも多かった「飛ぶボール」を12球団すべてが採用見送りとした今年のプロ野球なりが、開幕からの1か月を振り返ってみると、その影響は顕著に現れているようなりよ。テレビ中継を見ているとフェンス前で失速する打球が多いような印象はなんとなく抱いていたなりが、昨年までとの違いが数字としてハッキリと出ているなりね。

いわゆる「飛ばないボール」と呼ばれる低反発球を今年から採用しているのは、セ・リーグでは中日、巨人、横浜、パ・リーグでは楽天以外の5球団。それ以外の球団は「飛ぶボール」でも「飛ばないボール」でもない、普通のボールを使っているなりね。「飛ばないボール」を各球団が採用したことによって、開幕から1か月の本塁打数は両リーグともに激減。27日までのデータでは、1試合平均の本塁打数がセ・リーグは2.59本から2.17本に、パ・リーグは2.31本から1.70本に減少しているというなり。まあパ・リーグに関しては楽天の貧打が足を引っ張っている感もあるので、一概に「飛ばないボール」の影響とは言えないなりが、本塁打数が大幅に減少しているのは確かなりね。

こうした「飛ばないボール」について、選手はどう感じているのか。何人かの選手のコメントをピックアップしてみると。

巨人の清原和博内野手「入団当時のボールに戻った感じ」(日刊スポーツ)
巨人の桑田真澄投手「20世紀に戻った感じ」(日刊スポーツ)
中日のタイロン・ウッズ内野手「インパクトと飛距離が全然違うし、音も違う。できることなら、以前のボールに戻してほしい」(共同通信)
阪神の金本知憲外野手「やっぱ飛ばんね。名古屋、福岡では(サク越えは)難しい」(デイリースポーツ)
日本ハムの新庄剛志外野手「メジャーのボールよりは飛ぶでしょ」(デイリースポーツ)
ソフトバンクの松中信彦外野手「飛ばないことは当然、感じる」(日刊スポーツ)

と、いった具合に、やはり体感としてもかなり違うようなりね。清原選手や桑田投手のコメントが、これまでいかにボールがポンポンと飛ぶような方向に向かっていたのかを如実に現しているような気がするなり。新庄選手の余裕のコメントも印象深いなりね(笑)。

ちなみに、「飛ばないボール」の採用によってどのチームも打撃成績に影を落としているのかと言えばそういうわけでもなく。現在パ・リーグの首位をひた走るロッテは「飛ばないボール」にいち早く順応し、本塁打数は少ないものの、二塁打、三塁打、盗塁は12球団のトップ。「大きいのが打てないなら走ってかき回す」という発想の転換で好成績を残しているなりね。とかく本塁打に頼りすぎるきらいのある巨人が最下位に低迷しているのとは、対照的な状況と言えるなり。

本塁打数が全体的に減少したことで派手な乱打戦は鳴りを潜めつつあるなりが、繋ぐ野球やスピード感のある野球といった面の魅力が増してきているだけに、個人的にはやはり「飛ばないボール」の採用は正解だったのかな、と。まだシーズン1か月で結論づけるのは時期尚早なりが、まずは好感触のスタートといった感じなりね。

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