電気を使わない電化製品? 環境に優しい「非電化製品」。

2005/04/28 16:52 Written by コ○助

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電気を使わない冷蔵庫や電気を使わない掃除機。その言葉からパッと連想されるのは、昔の氷を入れておくクーラーボックスタイプの冷蔵庫や、粘着テープが付いたコロコロのようなものだったりするなりが、それらとは少し違う発想で、電気を使わない電化製品を発明している工学博士がいるというなり。現在発売中の週刊ヤングサンデーの「絶望に効く薬」(山田玲司)で紹介されていたなりが、これがなかなか面白い話だったなりよ。

その人物の名は藤村靖之氏。大阪大学大学院基礎工学研究科博士課程を修了後、小松製作所(現コマツ)に入社し、技術研究所エネルギー研究室長や熱工学研究室長を歴任。空気清浄機や消臭器の研究・製造を行うカンキョーを設立し、現在は非電化工房を立ち上げて電気を使わない電化製品の発明に取り組んでいるという経歴を持つ人物なり。発明家としてのキャリアは30年に及び、その発明品の数は1,000を超えるのだとか。

藤村氏の発想のポイントは次のようなもの。

・「電気が悪い、非電化が良い」と言いたいわけではない。
・それゆえ、当然「非電化を使いなさい」と言いたいわけでもない。
・ただ、「愉しいと思うほうを選んだら良い」という提案をする。
・「電気なしで済むならそのほうが良い」という「共感」をエネルギーに変えていく「スロービジネス」的な考え方。

あくまでも藤村氏は「電気を使わない」という選択肢を提供するだけで、消費者が良いと思ったほうを使えば良い、というスタンスなりね。押し付けがましくないのが良さげなりねぇ。

気になるのは発明品がどのようなものなのか、ということなりが、例えば電気を使わない冷蔵庫のカタログには、この製品について次のような説明がされているなり。

非電化冷蔵庫
・冷蔵庫の貯蔵室は熱伝導率の高い金属でできている。
・貯蔵室の周りには水がたっぷり充填されている。
・貯蔵物の熱は貯蔵室の金属を介して周囲の水に伝えられ、水に伝えられた熱は自然対流で上部に移動。
・上部に移動した熱は放熱板に伝えられ、放熱板の熱は絶対温度の4乗に比例して外部に輻射(放射)される。
・外部からの熱は一切遮断する仕組みのため、庫内の水は一方的に冷えていく。
・晴天の夜が3日に1日以上あれば、真夏の昼でも庫内を7〜8度くらいに維持。
・星空がキレイに見える場所ほどよく冷える(らしい)。

屋外に設置するのが前提となるなど、装置としてはかなり大型で今後の改善の余地はありそうなりが、基本的にはクーラーボックスなどの、すでにある放熱の技術を応用して冷蔵庫を実現しているなりね。でも、水だけで冷蔵し続けるなんてすごいなり。詳しい放射冷却の原理は「シュテファン・ボルツマンの法則」や「キルヒホッフの法則」など、コ○助にはサッパリ分からない法則が使われているようなりよ。なにがなんだか(笑)。

使い勝手の面ではまだまだといった感じなりが、こういう取り組みをしている人がいるのは面白いなりよね。電気なしで済むならそのほうが良い。今の時代、それは誰もが意識していることに違いないので、藤村氏の提案が幅広く実践される日が来ると良いなりね。

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