イギリス王室で最近話題のニュースといえば、チャールズ皇太子とカミラ・パーカー・ボウルズさんの再婚のことでしょうが、先日英国の大衆紙「デイリー・メール」紙では、あまり公の場に登場しない王室メンバーのことが書かれていました。
それはチャールズ皇太子の弟のアンドリュー王子とヨーク公夫人の間(2人はすでに離婚)に生まれた、長女ベアトリス王女のこと。なんでもヨーク公夫人が語ったところによると、現在16才になるベアトリス王女は7才の時に難読症だと診断され、今現在は学校に通う傍ら専門家による補習授業を受けているのだそうです。
難読症とは英語では "Dyslexia" と呼ばれます。日本では欧米に比べてまだまだ認知度や、それに対する教育的対応が低い様ですが、アメリカではなんと7人に1人はなんらかの難読症の影響を受けていると言われています。難読症にはいろいろな程度や症状があるんだそうですが、一般に読書、文字のつづり、記憶の再生、聞き取り、文字や数の順序付けといった領域に不自由を感じるという状態のことです。
学業に影響を及ぼすので、知能に問題があると見られがちですが、IQなどにはまったく関係がありません。実際高い知能を持った人たちにも難読症は多いのです。また、自分が難読症であることを知らずにいる人も多いとか。
そういえば有名人にも難読症であることを告白している人も多く、俳優のトム・クルーズ、ヴァージン・グループの創始者リチャード・ブランソン、歴史上の人物でも初代大統領のジョージ・ワシントン、レオナルド・ダ・ヴィンチなどがいます。
ベアトリス王女が今回自分がこの難読症であることを告白する決心をした背景には、このことで同じ症状に苦しむ人たちの励みになるなら……という気持ちがあったようです。イギリスのロイヤル・ファミリーといえば、ほとんどのメンバーがいろいろなチャリティーに貢献することで有名。今年16才になるベアトリス王女も、今後王室のメンバーの一員として、今後難読症をサポートする福祉団体に深く関わっていくつもりなのかもしれませんね。